成分分析書(COA)のTHC(テトラヒドロカンナビノール)の値が「ND(非検出)」だからOKだと思ってませんか?
非検出でも『Amazon』の出品審査で弾かれる事象、多発中です。
2024年12月に改正された大麻取締法および麻薬向精神薬取締法(麻向法)を受け、2025年から『Amazon』のCBD(カンナビジオール)出品ルールはガラッと変わりました。
出品許可を取るには、正しい検査と正しい書類が必要。
それがなければ、どんなに良い商品でも、これまで販売できていた商品も、段階的に再申請か出品停止です。
特に注目すべきは、「成分分析書(COA)の提出」や「THC不検出の証明」といった項目が明文化された点。
というわけでこの記事では、以下のガチテーマで語ります。
・成分分析書(COA)ってどこまで見られるの?
・LOD(検出限界値)って、何それ美味しいの?
・商品ごとの出品要件どう違うの?
「うちの商品、まさかの再検査で出品日ズレた」 「『Amazon』からこれ以上、対応できませんメール来て心が折れた」
そんな事故を回避するために、実務的にポイントに絞って徹底解説します。
『Amazon』でCBD商品を出品するには何が必要?
『Amazon』でCBD商品を出品するには、出品許可の事前申請と、明文化された書類の提出が必須です。
特に、規制成分であるTHCが含まれていないことを証明する「成分分析書」の提出が厳格に求められており、ASIN(商品単位)ごとの個別対応が必要です。
書類 | 内容と注意点 |
最終製品の成分分析書 | ・「製品化後」のサンプルで取得した分析証明書を提出 ・THCが残留限度値未満であることが明記されていること(検出限界値が併記されていること) |
商品ラベル・パッケージの写真 | ・実際の商品現物の写真(デザインデータ不可) ・成分・製造者情報・法定表示の記載が確認できるもの ・ASINごとに個別対応が必要(同一商品でも容量違いは別ASIN) |
▶︎ カンナビジオール(CBD)商品(Amazon)
実はこれまでは、原料の成分分析書でも出品できたケースもありました。
しかし、2025年以降はそれでは不十分です。
必ず最終製品(容器詰め・ラベリング済)に対して検査を行った最新の成分分析書が必要です。
「それくらい、まあ常識じゃない?」って?
甘いです。
ASINごとに成分分析書は必要な上、同じ内容物でもサイズ違い(10mlと30ml)で別検査が必要なのです。
さらに、THCの残留限度値は新たに定められた下記数値未満であることが明記されていなければなりません。
・油脂(常温で液体のもの)および粉末:10ppm(0.001%)
・水溶液:0.1ppm(0.00001%)
・上記以外:1ppm(0.0001%)
つまり、たとえTHCがND(Not Detected)と記載されていても、その検出限界値(LOD)が、これらの基準を上回っていたらアウトです。
また、商品タイプごとにTHCの残留限度値が異なることを知らずに、誤ったLODで検査を依頼してしまうと『Amazon』の審査で「不備」と判定され、出品停止や再申請の手間が発生する可能性が高まります。
\『Amazon』『楽天』『Yahoo!』の出品基準に全対応/
成分分析書(COA)の揃え方【5ステップ】
『Amazon』の出品要件を見て「成分分析書を提出してください」と書かれていても、雑に用意すると再検査や出品停止まっしぐらです。
かといって実際に何をどうすればいいのか分からないと戸惑う方が非常に多いのが、このステップです。
その理由は明確です。
必要なのは原料の成分分析書ではなく、最終製品の成分分析書だからです。
つまり、容器に詰めてラベルを貼った後の製品を検査に出す必要があり、これは原料メーカー任せでは用意できません。
OEM製造している場合も、工場ではなく、出品者自身が手配・管理するケースが大半です。
ここでは、CBD商品の最終製品に対して適切な検査を依頼し、出品要件をクリアできる成分分析書を取得するための5つのステップを、初めての方でも実践できるように整理しました。
1.検査対象商品の選定
出品する商品と同じ商品を選定します。
原料ではなく、あくまで容器に詰めてラベルを貼った後の最終製品が検査対象となるルールです。
2.検査項目の指定
検査対象商品が決まったら、次は「どの成分を調べてもらうか」を決めます。
『Amazon』では、違法成分とされるTHCという成分が、法律で決められた残留限度値未満であることを証明する必要があります。
ただし、検査機関の多くは、THCだけでなく、CBDやCBNなどのその他カンナビノイド成分をまとめてチェックできる検査パッケージを用意しています。
そのため、「THCが入っていないことを確認したい」と伝えれば、必要な成分を一通り検査してくれるケースがほとんどです。
3.依頼先の検査機関・代行事業者の選定
出品に使える成分分析書を発行してもらうには、『Amazon』の提出要件に対応している検査機関かどうかが最も重要です。
まずは、検査したい商品と成分に対応しているかを確認しましょう。
そしてTHCのLODが日本基準を下回ってるか?
ここが合っていれば、第一段階はクリアです。
次に比較したいのが、以下のようなポイントです。
・どんな検査方法か(信頼性・分析の精度)
・ISO/IEC 17025のような第三者認証を取得しているか
・納期(結果が出るまでの時間)と費用
これらをふまえて、自社の予算・スケジュールに合う検査先を選びましょう。
もし、どこに依頼すればよいか迷う場合は、CBD業界に詳しく、出品実績のある代行業者に相談するのも一つの方法です。
4.検体(商品)を検査機関に発送
検査を依頼する際は、選んだ検査機関や代行業者の指示に従って、製品を発送します。
このとき重要なのは、以下の2点です。
・製品そのもの(完成品)を送ること
・「何の商品か」「どのロット(製造番号)か」を明確に伝えること
5.成分分析書を受け取り、出品申請
検査が完了すると、成分分析書がPDF形式で届きます。
この成分分析書は『Amazon』で出品申請を行う際に、商品の情報(ASIN)とセットで提出する必要があります。
具体的には、セラーセントラル内でサポートケースを立て、 ASINごとに以下の書類をまとめてアップロードし、申請を行います。
・成分分析書
・パッケージやラベル画像
問題がなければ、数日以内に『Amazon』から承認の連絡が届き、出品が可能になります。
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提出前最終チェック
・商品区分を間違えて、再検査
・ラボが海外で、日本の基準に合ってなくて再検査
・同一商品だけどサイズ違いで成分分析書を2枚要求
・成分分析書に社名(ブランド名)の記載がなく「他社の書類ですか?」と疑われる
こういう地雷、ぜんぶ現場で聞いたリアルやらかしです。
出品申請の直前に、以下の2点だけは必ず確認しておきましょう。
・出品予定の商品は、どの区分(油脂/水溶液/その他)に該当するか?:区分によって、THCの許容残留限度値が異なります
・成分分析書に記載されたTHCの検出結果は、その限度値を下回っているか?:結果がND(不検出)であっても、検出限界値が基準未満であることを示す資料の提出が求められます
こうした細かい条件に対応しきれず、申請の差し戻しや審査落ちで時間のロスや再検査のコスト負担をしているCBD事業者は少なくありません。
『CBD ライブラリー』では「自社で整えるのは正直むずかしい」「今すぐ確実に出品したい」という方のために、『Amazon』や『楽天』の出品に完全対応した検査代行サービスをご用意しています。
1検体から対応可能です。
出品審査を確実に通したい方は、ぜひご相談ください
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