国際カンナビスビジネス会議『ICBCベルリンB2B 2024』展示会編

はじめに

今回は、2024年4月16日〜17日にドイツのベルリンで行われた、欧州で最も有名なカンナビスB2B会議、国際カンナビスビジネス会議ICBCベルリンB2Bを特集します。

<参考文献>
▶︎ 『ICBC』公式サイト

前回の記事では「講演」についてお伝えしました。

最後となる3回目のテーマは「展示会」についての特集です。

それではさっそく、いきましょう。

卸販売から輸入支援、分析検査、視察ガイド、資格取得支援まで豊富なラインナップ

会場へ

ICBCベルリン2024のエントランス

2024年のICBCベルリンB2Bは、4月16~17日の2日間です。

エストレル・ベルリン・ホテルのエントランスを入ると、すでに参加者が待っていました。

ICBCベルリン2024のエントランス

本イベントはB2B用。

来場者数はB2Cのイベントより少ないものの、事業者や投資家など、ポテンシャルが高い人々ばかりです。

会場ではコーヒーなどのドリンクも自由に楽しむことができ、室内もとても綺麗で、格式の高さを感じます。

出展者側にとっても、来場者は信用がある人たちのみなので、お互いにすぐに心を打ち解けられ、レベルが高い話ができることでしょう。

ちなみにICBCベルリンB2Bでは、会場内で大麻の雌(バッズ)やハシシなどを展示することは許可されていないようで、まったく見当たりません。

また、会場内での物販は禁止されていることにより、あくまで見本品を展示するのみです。

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展示内容

栽培道具

ICBCベルリン2024の展示場

まずは、栽培器具を見ていきましょう。

さすがのB2Bイベントです。

プロフェッショナル仕様のインドア栽培器具や、カンナビノイドを精製する機械がたくさん展示されています。

本会場のドイツは、今年から個人大麻栽培の合法化やカンナビス・ソーシャル・クラブ設立などの影響もあり、その場その時のニーズに合わせたラインナップが見受けられます。

ICBCベルリン2024の展示場

多く見られるのは、育成用LEDライトです。

写真はGRONSKAのタンス棚と同じ企画サイズで、インドアグローの設備がオールインワンな製品です。

<参考文献>
▶︎ 『GRONSKA』公式サイト

ICBCベルリン2024の展示場

様々な仕様形態や種類があり、幅広いカスタマーへのアプローチがあります。

ICBCベルリン2024の展示場

空気清浄機・フィルター・LEDライト・水の循環システム、これらのインドアで植物を育てるベーシックなハードマテリアルは、毎年様々な技術革新が起きています。

大麻のみならず、マイクログリーンや果物など、今後急激にインドアグローの産業が成長することを暗示するかのような、産業の成長ぶりが見てとれます。

ICBCベルリン2024の展示場

ICBCベルリン2024の展示場

会場では、ビジネス交渉のみならず、挨拶や談笑が常に行われています。

CBD(カンナビジオール)

ICBCベルリン2024の展示場

最近のTHC(テトラヒドロカンナビノール)合法化の話題で、出展者の数は少なく見えますが、やはり社会に一番流通しているのはCBD(カンナビジオール)商品です。

スロベニアのNABIEのCBDコスメや、オーストラリアのHEMP OZのCBDオイルなど、新作を展示しています。

テルペン

ICBCベルリン2024の展示場

ヘンプテルペン(精油=エッセンシャルオイル)製品は以前に増して増えてきています。

INTEGRA BOOSTの乾燥大麻の保管瓶に入れるテルペンのブースト製品はよく知られたプロダクトです。

ICBCベルリン2024の展示場

PURE5のテルペン製造マシーンは、目の前で見ると圧巻の迫力です。

テクノロジーを駆使し、植物のテルペノイドをかなりの短時間で抽出できます。

PURE5は欧州のほとんどの展示会に参加されています。

<参考文献>
▶︎ 『PURE5』公式サイト

ICBCベルリン2024の展示場

EYBNAも欧州のほとんどの展示会に精力的に出展している、ボタニカルテルペンを基としたイスラエルのテルペンブランドです。

<参考文献>
▶︎ 『EYBNA』公式サイト

ICBCベルリン2024の展示場

中国からは、ユニークなヘンプテルペン製品を出展しているTERPEN-X

花粉症・アトピー・膝の痛みなど、日本人にはとても重宝されそうな、ヘンプテルペンと中国漢方を合わせたアイテムを開発しています。

また、アルコールやソフトドリンクに垂らすヘンプテルペンなど、なかなか見たことがない商品が盛りだくさんです。

<参考文献>
▶︎ 『TERPEN-X』公式サイト

ICBCベルリン2024の展示場

こちらもユニークなHempdamentalの女性生理用品です。

写真は、THCのマウスウォッシュを開発し、今日のICBCからローンチしたブランドです。

スモーカーグッズ

ICBCベルリン2024の展示場

スモーカーグッズを見ていきましょう。

「ヴェポライザー」は、着火して煙を吸うのはなく、マイクロオーブン的に、シャグの中にマテリアルを入れて蒸気を吸引します。

温度調節機能がついているので、THCやCBDの出方を温度でユーザーの好みで調節できます。

ドイツの老舗STORZ-BICKELは、とても丈夫なハードユーザー対応の、信用できる製品です。

ICBCベルリン2024の展示場

他にもPAXOMURAもとても人気が高いブランドです。

ICBCベルリン2024の展示場

乾燥マテリアルを入れるバポライザーとは違い、精製と配合をされたリキッドを吸引する「ベイプ」。

近年欧州の見本市で増えてきている中国企業のブランドが目立ちます。

世界的トップブランドのCCELL(シーセル)CANNBRO(カンブロ)のサブブランド、WIKANN(ウィーカン)のHHC(ヘキサヒドロカンナビノール)リキッドとベイプなど、豊富なデザインが次々にお披露目されています。

CBDやHHC系に続き、今後はTHCのベイプリキッドが出てくるのも時間の問題でしょう。

検知器

ICBCベルリン2024の展示場

次に紹介するのは「カンナビノイド検知器」です。

GENOPLANTの検知器は、医療現場などのプロ中のプロ用で、乾燥ハーブを少量入れ、スイッチ一つで2分も待てば、直ぐに様々なカンナビノイドの濃度を検出してくれます。

<参考文献>
▶︎ 『GENOPLANT』公式サイト

スロベニアのRESEARCH NATURE INSTITUTEの管理の元で発明された製品なので、その品質と汎用性はお墨付きです。

ICBCベルリン2024の展示場

TWISTERのMARVEL(マーベル)という機械は、最新のAI技術を使い、乾燥大麻の製造過程を徹底的に管理します。

バッズが持つ湿度、茎や葉の残量などを検知し、品質の高い乾燥大麻を提供できるように合格/不合格の判断などを下します。

<参考文献>
▶︎ 『TWISTER』公式サイト

ICBCベルリン2024の展示場

会場の雰囲気は賑やかでありながらうるさくはなく、スモーカーB2C系見本市とは違い、洗練された雰囲気があります。

ICBCベルリン2024の展示場

音量が大きい音楽もなく、煙たくもなく、セクシーな売り子もいない、最新テクノロジー製品とビジネスマンがそろう、真面目な展覧会という様子です。

マッチングアプリ

ICBCベルリン2024の展示場

マッチングアプリMJDEALER.COMでは、卸会社をメインターゲットとしてマッチングのサイトを運営しています。

ヘンプ産業の幅広いニーズや製品を、複雑化されたターゲットに対してより円滑にリーチできるハブとして機能しています。

メディア

ICBCベルリン2024の展示場

最後に、CBDライブラリーもいつも勉強させてもらっている大手ヘンプメディアHANF MAGAZINSOFT SECRETSです。

教育的情報や社会の動向など、最新の情報を常にシェアしてくれる、大麻産業を支える大切な役割を担っています。

ICBCベルリン2024の交流スペース

さてICBCは2日間のイベントで、初日の夜には盛大なアフターパーティーが行われます。

会議と展覧会が夕方に終わり、パーティーが始まる数時間の間、会場外のカフェやバーで待つ人、一度ホテルに帰り夜に備える人など様々です。

ICBCベルリン2024の交流スペース

40代〜60代の年齢層が多く、そして他の見本市に比べて女性が多いように思います。

皆の底なしのエネルギーに脱帽です。

ICBCベルリン2024のアフターパーティ

夜9時から真夜中までのアフターパーティーが始まりました。

イベントにはレゲエ界やDJで有名なゲストなどが盛り上げてくれます。

ICBCベルリン2024のアフターパーティ

パーティーのみならず、会議や展覧会を通して、常に来場者や事業者が、顔を合わせたリアルコミュニケーションづくりや、情報交換をしている光景がとても印象的でした。

”デジタル時代”と言われる現代、こんなにも肉弾戦とも言える触れ合いやコミュニケーションがあり「大麻とビジネス」というキーワードで、世界がつながっていることを再認識しました。

ICBCベルリン2024の責任者

「こんなにも有意義なネットワーキング、エンターテインメントを参加者に提供できることをうれしく思います」とICBCの創設者アレックス・ロジャース(Alex Rogers)氏はコメントしてくれました。

この度、CBDライブラリーはICBCから直に取材の招待をいただきました。

日本のヘンプメディアとして、もちろん日本語では初となるICBCについて紹介ができたことに誇りを持つと共に、フォーラム、CEOのロジャース氏、並びにイベントを支えてくれた関係者のみなさまに深い感謝の気持ちを申し上げます。

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