【体験記】本年初の大麻フェス『GROW FEST(グローフェス)』、チェコの第二都市ブルノで開催

はじめに

2024年4月、大麻(麻)産業の先進国の一つにあげられるチェコ共和国に、新しい大麻フェスティバルが開催されました。

チェコでは、小さな週末マルシェなどを数えれば、数十年前から大麻関係のフェスティバルはありましたが、現代的な大麻専門の大きなフェスとしては、このGROW FEST(グローフェス)が3つ目の大麻フェスとなります。

<参考文献>
▶︎ 『GROW FEST』公式サイト

1つ目がPRAHA(プラハ)のCannafest(カンナフェス)、最東にある街、OSTRAVA(オストラバ)にあるKONOPEX(コノペックス)、そして今回、チェコの第二の都市BRNO(ブルノ)で開催された、GROW FESTです。

卸販売から輸入支援、分析検査、視察ガイド、資格取得支援まで豊富なラインナップ

BRNO(ブルノ)

チェコの第二都市、ブルノは、日本で言えば大阪のようなところです。

プラハから、東へ車で3時間ほど田舎町を高速道路で抜けていくと、突然の団地群が見えてきます。

チェコの西半分、「ボヘミア地方」を代表するプラハに対し、東半分の「ボヘミア地方」を代表するブルノは、歴史がある場所でありながら、中心地を少し離れると、まだまだ旧東欧圏の田舎の雰囲気があります。

GROW FESTの会場は、元工業地帯で、廃工場となっていた場所が、現在はイベントスペースとして使わている場所です。

東ヨーロッパでは、こうした廃墟をオシャレに生まれ変えたイベントスペースがたくさんあり、今後の文化や経済が発展していくだろう雰囲気をとても感じます。

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大麻フェス x デザインマルシェマーケット

そもそも、「フェス」にも色々なイメージや種類があると思うので、簡単に整理しておきましょう。

1:見本市、展示会など東京ビックサイトで開催されるような、ビジネスミーティングや商品発表会のような、B2B向けのフェスです。

2:”お祭り”や”イベント”などの感じで、”マルシェ”のような手売りでお客さまに売るような、よりB2C向けのフェスティバルです。

GROW FESTは、後者のようなスタイルです。

GROW FESTは、チェコでは有名な週末などに行われるデザインマーケットMINT MARKET(ミントマーケット)と同時開催という方法をとっています。

MINT MARKETでは、ファッションやジュエリーのみならず、オーガニックコスメや食品など、ナチュラル志向でオシャレなブランドが、手づくりを基調とした商品を販売しています。

その大麻系イベントとオーガニックファッションイベントの2つが室内でつながっていることから、お互いに新しいお客さまへリーチできたり、大麻のイメージを変えるような面白い試みがされています。

<参考文献>
▶︎ 『MINT MARKET』公式サイト

そして、大型マーケットにも関わらず、入場料がタダという点も、お客さんが気軽に入りやすくなるチャレンジです。

イベントとしても、入場者数を増やすことを優先するなら良いアイデアでしょう。

その分、会場の建物はプラハのCannafestのようなイベント会場でもなく、ベルリンのICBCのようなホテルでもなく、比較的安価なレンタル料であろう、元工場で行われるのも納得できます。

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大麻フェス

「大麻系フェス」は、ともあれ「大麻」という植物にまつわるビジネスや文化イベントです。

しかし、その中でも色々な種類や、業界との関わる形態があります。

今回のフェス出展ブランドを系統に分けて様々なブースを見ていきます。

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大麻(カンナビス)

まずは、乾燥大麻(バッズ)などを多く取り扱う、2C向けのヘッドショップです。

2024年現在、THC濃度1%以内のバッズ=CBD濃度が高い、”CBDバッズ”のみ販売可能です。

写真右のCBWEED(シービーウィード)は、EU中に60店舗以上も支店を構えるヘッドショップチェーン店です。

自社ブランドのCBDオイルやスモーカーグッズも取りそろえているブランドショップです。

<参考文献>
▶︎ 『CBWEED』公式サイト

GROW FESTでは、「嗜好用大麻(THC成分を主として、乾燥大麻やハシシ=固形のTHC成分」を吸引したりなど、”精神作用を嗜好する”)のブースが多く、地元ブルノに根付いたスモーカーたちがこぞって見にきています。

同時に、”地元スモーカー”の多くは、自分で育てた大麻(THC1%以上の乾燥大麻)を嗜好する、”グローワー”でもあります。

ですので、EUの「種ブランド」、スペインのKANNABIA(カンナビア)、オランダのGREEN HOUSE SEEDS(グリーンハウスシーズ)、チェコの5semen.cz(ペティセメン・ドット・チェーゼット)なども、新しいマーケットの可能性を探りに出展しています。

様々な栽培キットを販売するグローショップやmills(ミルズ)CANNA(カンナ)のような有名肥料メーカーもブースを出しています。

ブース店頭販売、新規卸先の営業など、新しい販路開拓に皆頑張っています。

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CBD x THC

カンナビノイドの二大成分と言えば、CBDとTHCです。

CBDオイル、CBDコスメは健在です。最近の兆候としては「THC」のワードの表記が多くなってきたことでしょう。

日本でのCBDオイルは”THCフリー”をうたう表記が多い中、こちらEUでは、THCワードを過大に見せるデザインが多く見られます。

先ほども記載したように、THCは1%までしか合法的に販売はできないのですが、現在のTHC合法化トレンドの波に乗り、「THC」の容認イメージが変化しつつあります。

”医療用大麻”ジャンルでは重要な、「THCとCBDの配合比率」を、各消費者が最適なものを選ぶことができる商品などを多く目にします。

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大麻周辺会社:

大麻消費者と産業を支える会社をいくつか紹介します。

こちらはなんと、当メディアCBDライブラリーと同じように、チェコ全国でお店を探せるサイトを運営する、Mapa Konopi Cz(マパコノピチェーゼット)です。

グローショップ、シードバンク、CBDショップなど、フィルターをかけて検索が可能です。

かなり最近できたようで、まだまだ発進段階のようでした。

THCやCBD、もしくはクラトムなども含有率などを検査してもらえる場所です。

「安全な大麻」をモットーに、スポンサーを募って運営する非営利団体のようなところだと思います。

このように、大麻の安全性や信用性を守り、強いては、今よりももっと、大麻を社会に広めてくれる団体がいることは、とても素晴らしいことです。

営利を目的としない、モラルが高い人たちがいてくれることもヨーロッパの大麻産業のレベルの高さにつながっていると思います。

上右は『ASOCIACE KK』という、チェコのカンナビス・ソーシャル・クラブです。

まだ稼働はしていないようですが、来年にでも訪れると噂されているチェコのTHC合法化に合わせて既に準備しているのかもしれません。

<参考文献>
▶︎ 『ASOCIACE KK』公式サイト

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大麻教育

教育、プレゼンスペースでは、手づくりのステージとプログラム表などに温かみを感じます。

しかし、舞台では、チェコで大麻研究の重鎮、Lumír Ondřej Hanuš(ルミール・オンドジェイ・ハヌス)氏が登壇しており、聴衆はとても熱心に拝聴している様子です。

次に、大きなコンテナ内で展示しているのはKONOPA(コノパ)

1999年に、チェコで最も初めにつくられたヘンプの非営利教育機関です。

KONOPAは、最古の文化作物の一つである大麻の栽培、経済発展、技術、食品および薬用利用を目的としています。

また、地域、国、世界レベルでの生活環境の改善にも貢献するというコンセプトを元にしており、上左写真にいる設立者の一人、Jan Vit(ヤン・ビット)氏は小学校などで講義、子どもたちとワークショップなどを頻繁に行なっています。

<参考文献>
▶︎ 『KONOPA』公式サイト

展示では、大麻製の紙や布への加工の仕方などのワークショップを行なっています。

ヨーロッパでは、カフェやレストランはもちろん、どんなイベントにも子ども用スペースが確保されており、親子で楽しめる仕組みと、皆の余裕感が見られます。

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その他

子ども用ワークショップだけではなく、遊べる遊具などもあり、その横には音楽の舞台など、子どもと大人の空間を分けたりするのではなく、同じ空間で共有することなど、日本との違いであることが見てとれます。

大麻のみならず、チリなどの香辛料や、おバカなオモチャなども見られます。

外では、子どものグラフィティー体験ができるコーナーなどもあります。

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まとめ

ブルノのGROW FESTは、現代の都会的な、規範やルールがとても厳しくなっている世界とは違います。

田舎らしい大らかな感じが、プラハや都会では無くなりかけている、生活に大麻がナチュラルに浸透している様子がとても印象的でした。

第1回のイベントが無事成功し、来年以降も頑張ってもらいたいと思います。

皆さんもぜひ、チェコのリアルな大麻タイムを体感しに行って見てください。

それではまた。

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