(当記事は、アメリカでの法律、研究に基づいて作成されています)
大麻(麻)商品には、THC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)の含有量を表示することが義務付けられています。
通常、この2種類のカンナビノイドは、大麻商品に最も多く含まれているため、消費者にとっては、これらがどんな成分で、どんな風に作用するのか?理解することが重要です。
大麻商品のパッケージには、THCとCBDの含有量を示すラベルが貼られていますが、表示内容を理解するのは、詳しくない人にとってはとりわけ難しいことでしょう。
▲図1:ワシントン州の大麻商品のパッケージラベルには、大麻に含まれるさまざまなカンナビノイドの割合の内訳が示されています(写真:リーフリー)
上の画像は、ワシントン州のパッケージラベルの一例です。
通常、ラベルはパッケージの裏面にあり、商品の乾燥重量に対するカンナビノイドの割合を小さな文字で表示しています。
THCとCBDの総量は、乾燥重量比の割合として示され、大麻商品ラベルの必須項目となっています。
図1の例では「THC」「THCA」「総THC」など、さまざまな数値が表示されています。
大麻商品になじみが薄い人にとっては、これらの数値がどのように関連しているのか、よくわからないかもしれません。
また、一定の前提知識がないと、総THCの意味するところを理解するのは難しいでしょう。
たとえば「THC 21.35%」という表示は、バッズ(花)に含まれるTHC平均量を指すのか?それとも製造ロット中の平均量を指すのか?
より理解するには、THCの量が分布しうる値の範囲を知っておくことが役に立ちます。
幸い、大麻に含まれるカンナビノイドには、生物学的に興味深い方法で制約があります。
遺伝により、大麻のバッズがつくり出すカンナビノイドの量は、品種ごとにある程度決まってしまうのです。
大麻に含まれる主要なカンナビノイドはいくつかありますが、大まかに言うと、大麻の品種は、THCとCBDの構成比によって、以下3つの主な「ケモタイプ(chemotypes)」いずれかに分類されます。
- THC優勢株:THCを主成分をする品種で、強い精神作用があり、CBDはほとんど含まれていません。「ブルードリーム(Blue Dream)」「OGクッシュ(OG Kush)」「グランダディパープル(Granddaddy Purple)」など、人気のある品種の多くがこのグループに分類されます。
- CBD優勢株:CBDを主成分とする品種で、THCをほとんど含まないため、明らかな精神作用はほぼないか、あるいはまったくありません。「シャーロットウェブ(Charlotte’s Web)」や「レメディ(Remedy)」は、CBDを主成分とする品種の代表例です。
- バランス型株:上記2種類の中間に位置します。THCとCBDを含みますが、一般的にはTHCやCBDを主成分とする品種ほど多くは含みません。このタイプを摂取するとハイになりますが、その効果はTHC優位株とは明らかに異なります。「カナトニック(Cannatonic)』や『ハーレクイン(Harlequin)』などの品種がバランス型に分類されす。
▲図2:大麻の全品種は、THCとCBDの構成比によって、以下3つの主な「ケモタイプ(chemotypes)」いずれかに分類されます。通常、各グループに属する品種は、総THCと総CBDの量が図に示した範囲にあります(図:エイミー・フォン/リーフリー)
上の図からわかるように、THCとCBDの構成比に応じて、大麻の品種は大きく3つのカテゴリー(ケモタイプ)に分類されます。
このように捉えると、特定の品種をTHCとCBDの量の分布に応じて、より広い視点で考えることができるようになります。
私たちは、何千ものラボで測定されたデータを用いて、大麻商品に含まれるTHCとCBDをマッピングしました。
そして、このデータをもとにTHCとCBDの量を示す常識的なカットオフ値を導き出すことにより、リーフリー(Leafly.)のディスペンサリー製品に含まれるTHCとCBDの量を、塗りつぶした丸の数により、0~5個の6段階で示すことが可能になりました。
▲図3:大麻の人気品種の平均的な総THC量と総CBD量。THC優勢、CBD優勢、バランス型の3つのカテゴリーごとに、3品種ずつ例に示しました(図:エイミー・フォン/リーフリー)
消費者が商品に含まれるTHCとCBDの量をもっと簡単に判断できるように『リーフリー(Leafly.)』上のディスペンサリー一覧画面では、よりシンプルで直感的なシステムをメニュー項目に使用しています。
『リーフリー』ユーザーは、単にパーセンテージだけではなく、商品のTHCとCBDの含有量が、高・低・中」のどれなのか?また、どのケモタイプ(THC優勢、CBD優勢、バランス型)のグループか?より簡単に判別できます。
ぜひこの新しいメニューシステムをご覧いただき、ご意見やご感想をお聞かせください。
▲図4:『リーフリー』上の、大麻のバッズに含まれるTHCとCBDの割合(図:エイミー・フォン/リーフリー)
上の図に示した大麻のバッズのTHCやCBDの割合表示は、消費者にわかりやすく示すため、パッケージごとに含まれるTHCやCBDの量を、乾燥重量に対するパーセンテージで6段階表示しています。
▲図5:さまざまな大麻商品カテゴリのTHC/CBD割合表示(図:エイミー・フォン/リーフリー)
このTHCとCBDの割合表示システムは、以下の図のメニュー例で示されています。
ユーザーは、商品種類(バッズ・濃縮大麻・食べるタイプ・巻きジョイント)で並び替えたり、カテゴリー(おすすめ・インディカ種/サティバ種/ハイブリッド種・THC・CBD・品種・ブランド・価格・数量)を追加して、ディスペンサリーの選択肢を絞り込み、希望の品種や商品を見つけることができるようになりました。
▲図6:『リーフリー』の新メニューシステム上で検索フィルターをかけて、バッズ・濃縮大麻・食べるタイプ・巻きジョイント商品を表示した例(写真:リーフリー)
左のサイドバーの各カテゴリーをクリックすると、チェックボックスやスライダーなどのオプションが展開し、ユーザーは好みの検索結果に絞り込むことができます。
▲図7:新しいメニューシステムでは、各フィルターオプションについての説明が表示されます(写真:リーフリー)
もちろん、重要なのは、THCとCBDだけではありません。
大麻には、他にもさまざまなカンナビノイドが含まれており、香りや風味・効果を特徴づけるテルペン類も豊富に含まれています。
大麻産業が成長・進化し続ける中で、消費者が大麻の品種や商品をすべての主要成分にもとづいて素早く簡単に探せるような、シンプルで直感的なビジュアルシステムを確立する必要があるでしょう。
『リーフリー(Leafly.)』編集部の投稿(2017年11月29日)
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※記事はアメリカでの法律、
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