(当記事は、アメリカでの法律、研究に基づいて作成されています)
サティバは、大麻(麻)の消費者市場では「高揚感・脳の活性化・エネルギッシュなどの効能がある大麻商品」を表す言葉としてよく使われています。
しかし研究が進むにつれ、大麻の効果は品種(サティバ/インディカ)の違いよりも複雑であることが明らかになってきました。
サティバはより「エネルギッシュ」な、インディカはより「リラックス」した体験をもたらします。
カンナビス・サティバの品種は、細長い扇状の葉が特徴です。
開花時期が長い傾向にあります。
サティバの葉は細長いファンリーフ(掌形の大葉)で、13本の小葉を付けることもあります。
サティバは、温暖な気候でよく育ち、1シーズンで約3.56mまで成長することもあります。
「ハイブリッド品種で、穏やかな高揚感などがあるものを探しています」
「このサティバオイルは、本当に高揚感があるのでしょうか?」
▲写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス
サティバとは?
大抵の大麻ユーザーは「サティバ」と聞くと、元気が出る・気分が高揚する・脳が活性化するといったイメージが浮かぶでしょう。
大麻業界では、このイメージを利用して大麻商品を販売しています。
しかし、私たちが一般的に「サティバ、インディカ」から連想する体感は、同一品種によるものではないこともあります。
現在の大麻草の物理的構造とは何の関係もありません。
サティバとインディカという分類は、栽培者には役立ちます。
栽培において、生育中の植物の特徴を表す言葉として使われます。
サティバは背が高く、細長い葉を付ける傾向があります。
インディカは背が低く、幅広く短い葉を付けます。
また、サティバは成長に時間がかかり、開花までの期間は100日に及びます。
分類学上の歴史
サティバ(sativa)という用語は、ラテン語のsativum(栽培された)から派生しました。
サティバを大麻の用語として使用した最古の記録は、イギリスの薬草学者ウィリアム・ターナーの著書「The Names of Herbes』(1548年)にあります。
その中で「カンナビス・サティバ(C.サティバ)」は栽培された大麻の学名とされています。
スウェーデンの植物学者カール・リンネは、1753年にアサ属の唯一の種であると考え、C.サティバを分類しました。
その32年後、フランスの生物学者ジャン=バティスト・ラマルクが「カンナビス・インディカ(C.インディカ)」をC.サティバとは別の種として識別しました。
現在のサティバ/インディカ分類法の基礎を築きました。
ラマルクはC.インディカを分類するにあたり、リンネが分類したC.サティバとの物理的な違い(葉が細くて濃い緑色、枝が密集している、など)を主な根拠としました。
また、C.インディカはC.サティバよりも強い酩酊作用があるとしました。
初めて、植物の種類と効果を関連付けました。
1974年にアメリカの生物学者リチャード・エバンス・シュルテスが、アフガニスタンの大麻にC.インディカという用語を適用し、現在のサティバ/インディカの定義に変わりました。
インディカを地理的起源に結びつけ、現代のインディカ/サティバ分類法の発展に大きな影響を与えました。
これを受けて、ローラン C. アンダーソンがアフガニスタン産をC.インディカ、インド産をC.サティバと分類しました。
今日では、物理的プロファイルが共通している植物には、サティバのラベルを付けています。
ほとんどの国では、カンナビス・サティバという1つの種しか認識されていません。
インディカが亜種であるかどうかは依然として大きな議論があります。
一方、市場ではまだサティバとインディカの2種類が認識されています。
インディカとサティバの違いは?
生育中の特徴や構造による分類は、栽培者には効率的です。
現在のサティバ/インディカの違いは、生育中に観察できます。
サティバは背が高く、葉が薄い特徴があります。
また、サティバは成熟に時間がかかります。
インディカは45〜65日で開花しますが、サティバは100日かかります。
▲写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス
サティバは開花周期が長く、温暖な気候に適しているのが特徴です。
背が高く、葉は細くて薄緑色です。
在来種では、サティバの方が「CBDAに対するTHCAの濃度」が高い傾向があります。
この50年間、大麻栽培は交配が主流になっています。
純粋なサティバやインディカはほとんどありません。
インディカ/サティバの分類は、含有成分がどちらかの特徴に傾いていることを表します。
サティバにはどんな効果があるの?
サティバ/インディカの分類法では、効果の予測はできません。
人間が手を加え、大麻の化学構造は大きく変わりました。
リンネやラマルクの時代には、C.サティバとC.インディカの効果は、植物の物理的特徴により近かったかもしれません。
今日では、植物の外形から効果を予測することは難しくなりました。
サティバは高揚感タイプ?
大麻業界では、サティバは高揚感をもたらし、「ヘッドハイ」になるという特徴があります。
インディカは鎮静作用があり、「ボディハイ」になると考えられています。
カンナビノイド研究の第一人者で精神薬理学研究者のイーサン・ルッソ博士は「Cannabis and Cannabinoid Research」誌に掲載されたインタビューで、「一般の文献でよく使われているサティバとインディカの区別は、全く無意味です」と説明しています。
大麻の効果は、遺伝子の系統ではなく、品種ごとの化学的プロファイルに基づいています。
インディカの在来種を新しい環境で栽培した際、高揚感をもたらす化学的プロファイルが生成されることもあります。
さらに、大麻の効果は遺伝的な系統よりも、個々の「エンド・カンナビノイド・システム(ECS)」の構成に大きく関係しています。
エンド・カンナビノイド・システムとカンナビノイドのプロファイルとの相互作用により、体感は十人十色です。
サティバ種から鎮静とリラックスを感じるという人もるでしょう。
高揚感を感じると報告する人もいるかもしれません。
地元の大麻ディスペンサリーの商品には「サティバ、インディカ、ハイブリッド」いずれかのラベルが貼られているでしょう。
大麻の用語に「ハイブリッド」が加わったのは、マーケティングが現状に追いついてきた証です。
今あるすべての栽培品種は、技術的にはハイブリッドなのです
結論
現在流通している大麻品種の豊富さに、研究は追いついていません。
一般の消費者が大麻の複雑性についての知識を深めています。
それにつれ、テルペンやカンナビノイドのプロファイルは、商品のマーケティングにおいてより重要になってきています。
さらに洗練された商品の選択が今後、可能になるでしょう。
イーサン・ルッソ博士は「大麻品種の効果の予測には、“品種ごとの生化学成分を数値化し、実際の患者での観察効果と関連付ける”必要があります。ある品種がサティバのような効果をもたらすとしたら、それはテルペンの含有量に関係しているでしょう。例えば、リモネンを多く含む品種は、いずれも気分を高揚させる傾向が見られます」と説明します。
サティバ/インディカの分類は、消費者より栽培者にとって重要です。
より分かりやすい分類法が開発されるまでは「サティバ」からイメージする効果が必ずしも得られないことを覚えておきましょう。
『ウィードマップス(weedmaps)』編集部によるレビュー(2021年7月13日)
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