【体験記】チェコでNo.2の大麻エキスポ『KONOPEX EXPO(コノペックスエキスポ)』がオストラバで開催

はじめに

大麻(麻)先進国のチェコ共和国。

プラハのCannafest(カンナフェス)の次となる、2番目に大きな大麻の展示会兼販売市と言えばKONOPEX EXPO(コノペックスエキスポ)でしょう。

チェコの最東、ほぼポーランドとの国境沿いにある工業都市OSTRAVA(オストラバ)市。

今回、毎年4月後半に開催される大麻エキスポKONOPEX EXPOを今回はご紹介します。

 

卸販売から輸入支援、分析検査、視察ガイド、資格取得支援まで豊富なラインナップ

OSTRAVA(オストラバ)

『KONOPEX』の会場チェコの第2都市のブルノで行われたGROW FESTは、オーストリアとスロバキアに近い場所にありますが、オストラバはポーランドとの国境沿いに位置しています。

<参考文献>
▶︎『GROW FEST』公式サイト

例えば、オストラバ近くに住むチェコ人は、野菜やタバコなど、値段が安いものはポーランドに気軽に買い物に行くような距離感です。

つまり、KONOPEX EXPOには、チェコからのみならず、ポーランドやオーストリアなどからのお客さまも多く訪れます。

KONOPEX EXPOは2016年からスタートし、パンデミックにより2年間休止したものの、8年目となり、毎年規模が少しずつ大きくなっています。

卸販売から輸入支援、分析検査、視察ガイド、資格取得支援まで豊富なラインナップ

会場

『KONOPEX』の会場

会場は、鉄骨のアーチ型の、とても背の高い建物です。

ガラス窓が大きく、とても開放的があり、日差しがあふれる気持ちいい空間です。

会場内に舞う煙は、平和なチル感を感じさせてくれます。

『KONOPEX』の会場

会場内にはいつものように、子どもが遊べるスペースと、その場所を世話する大人たちの姿があり、すぐ横にはゆったりと大麻を楽しめる場所が併設されています。

車会社がスポンサーにしているのか、車好き系の人たちにはたまらないブランド車がずらりと並んでいます。

『KONOPEX』の会場

VIPルームには、金曜日の昼なので人はまったくいません。

広々とした場所で素晴らしい日差しが差し込む場所で、気分がいいミーティングができそうです。

『KONOPEX』の会場

エキスポやフェストの多くは、金、土、日曜の週末に行われます。

そして、金曜日は人が少なく、週末の午後は人が増えることが一般的です。

今回、私は金曜日に行きましたが、それでも十分人はいるように思えました。

『KONOPEX』の会場

会場内では、DOBRE KONOPI(ドブレコノピー)の大人気ヘンプソフトクリーム(ヘンプシード、シードオイル使用)や、Konopna Farma Liptov(コノプマファルマリプトフ) (醸造中にヘンプフラワーを漬けたフレーバービール)のヘンプクラフトビールなど、ヘンプエキスポには欠かせないメーカーさんたちが出展しています。

『KONOPEX』の会場

それでは、いつものように、出展されている事業者から、今年のKONOPEX EXPOの様子を見ていきましょう。

卸販売から輸入支援、分析検査、視察ガイド、資格取得支援まで豊富なラインナップ

KONOPEXの出展者

まずは、”CBDバッズ”を販売するCBWEED(シービーウィード)や、HHC系統を販売するチェコブランド、CZECH CBD(チェコCBD) など、展示会にいる常連メンバーは毎年着実に知名度を上げてきています。

『KONOPEX』の会場

イタリアブランドで、卸価格がトップクラスで安い、WEEDPASSION(ウィードパッション)では、イタリア産の乾燥CBD大麻、CBDハシシが陳列されています。

『KONOPEX』の会場

チェコでも、普通にクローン株の苗を購入できるようになっています。

Klony CBD(クロニーCBD)では、オンラインか電話でオーダーすれば、国内であれば郵便してくれるシステムです。

種から10cmのサイズに育てるのは簡単ではありません。

プロフェッショナルにこの工程は任せ、お店でも個人宅でも後は手軽に育てることができます。

<参考文献>
▶︎『Klony CBD』公式サイト

『KONOPEX』の会場

巻紙ブランドのRolls(ロールズ)。ベイプやエディブルのカンナビノイド摂取が現代的ですが、しかしメインはやはり「巻いて吸う」方法ではないでしょうか。

『KONOPEX』の会場

肥料ブランドでは、酸性の土の中和効果や肥料として、チェコのdr.uhli(ドクターウリ)からの炭に注目です。

活性炭もあるようで、コスメなどにも使えるものです。

<参考文献>
▶︎『dr.uhli』公式サイト

『KONOPEX』の会場

科学技術に定評があるスロベニアからは、exeat(エクシアト)の出展です。

ブタン(butane)という気体を使い、大麻から抽出液を作り出します。

今回、2B用の機械の出展は比較的少なかったと思います。

<参考文献>
▶︎『exeat』公式サイト

『KONOPEX』の会場

オランダからは、The ZenPenがThe Hash Grinder Company(ハッシュグラインダーカンパニー)という、ハシシに特化したグラインダー(削る道具)を出展販売しています。

また、写真下右の様に、ハシシをカットガラスのガラス瓶の中で燃やして吸う(チャラス)器具など、シンプルでユニークな製品がたくさんあります。

『KONOPEX』の会場

大麻やハシシの吸引に欠かせないのがボング、パイプなどの器具でしょう。

HASHBA(ハシャバ)では、ガラス職人たちが、伝統的な技術をいかんなく発揮して、手づくりのボングなどを公開制作しています。

<参考文献>
▶︎『HASHBA』公式サイト

『KONOPEX』の会場

次はシードバンクを見ていきましょう。

EUからアジアに販路を広げるAlice Seeds(アリスシーズ)は、自社が厳選した様々な品種を取り合わせ、小売からバルク卸まで、あらゆるニーズに応えるブランドです。

品質にも定評があります。

『KONOPEX』の会場

老舗のBULK SEED BANK(バルクシードバンク)は、EUでは知らない業者はいないのではないでしょうか。

今回も幅広い品種を取り揃えています。

EUでは多くの種はスペインで生産されているイメージがあります。

『KONOPEX』の会場

SeedsStockers(シーズストッカーズ)Nuka Seeds(ヌカシーズ)など、チェコ支社、もしくはチェコブランドも精力的に展示会を通してマーケティングをしています。

『KONOPEX』の会場

チェコでも人気のクラトムです。

クラトムとは、タイ、マレーシア、インドネシアなどに自生する葉を粉末にしたもので、水に混ぜたりして飲む薬草です。

『KONOPEX』の会場

日本ではもちろん薬物指定にされていますが、KRATOM WORLD(クラトムワールド)をはじめ、チェコでは気軽に購入ができます。

写真上右は、ハームリダクション(薬物依存症に対するアプローチの一つ)を目的として、非営利団体の出展です。

店頭に並ぶカプセルや液体は、合法的なハーブを混ぜたものでハームリダクションに使われるもののようです。

大麻関連のイベントにこういう関連コーナーがあることは重要だと思います。

『KONOPEX』の会場

左上は、Domy z Konopi(ドミスコノピーのヘンプクリートです。サイトを見てもらうとわかる様に、ヘンプクリートを使って、設計や建築をしてくれる会社です。

身体にも環境にも優しい、ヘンプ植物の中で暮らせるクライアントが羨ましい限りです。

右写真は、ヘンプシードやオイルなどのシードブロダクトに定評があるZelena Zeme(ゼレナゼメ)です。

左下は、チェコのトップヘンプマガジンKONOPI(コノピー)と、下右は講演会や研究発表を行うステージの様子です。

『KONOPEX』の会場

大麻の歴史や伝統的使われ方、現代の科学的知見や法律などの情報を共有できる、重要な役割を担っています。

『KONOPEX』の会場

Konopny Tata(コノプニタタ)は、チェコのオーガニックヘンプブランドとして、自然の恵みを感じさせるデザインです。

『KONOPEX』の会場

スキンクリームオイルやお茶など、CBDライン以外も注目です。

先日チェコのブルノで行わ、GROW FESTでもお伝えした、チェコのヘンプ教育団体Konopa(コノパ)です。

ナチュラルに生きるためにヘンプとその魅力を紹介しながら、手づくりのオーガニック食品などを販売しています。

<参考文献>
▶︎『Konopa』公式サイト

『KONOPEX』の会場

博物館のように、その歴史や魅力を紹介してくれることに感謝すると共に、大麻文化を継承していくためにも重要な活動だと感じました。

『KONOPEX』の会場

Klub organického Země-dělství(クラブオルガニツェケホゼメデルストリ)は、”大麻と自然に生きる世界”を体現した、おとぎ話のような世界観です。

愛があふれる手づくりの大麻用品が並んでいます。

『KONOPEX』の会場

今回、チェコのオストラバのKONOPEX EXPOと、ブルノのGROW FESTを訪れ、子どもの多さがとても印象的でした。

写真右上では、右がKONOPEX EXPO会場、左が体育館のようで、小学生の女子バスケットボール大会が開催されていました。

『KONOPEX』の会場

会場内外問わず、子どもたちが楽しく遊んでいます。

外ではレゲエコンサートと大麻吸引をしながらチルする若者がいながらも、昼間は節度を持って皆が普通に楽しんでいます。

『KONOPEX』の会場

ある国の、首都ではない街や田舎に行くと、そこのローカル文化がより伝わるということがあります。

オストラバと大麻の距離感は、日本人感覚で見た場合、とてもびっくりするかも知れませんが、世界には私たちが知らない現実がまだまだありますね。

『KONOPEX』の会場

グローバル社会になった現代、各国や各地域が持つ大麻文化は、規制やイメージ伝達、もしくは推奨活動により年々均一化してきていると感じます。

今回、オストラバのKONOPEX EXPOと、ブルノのGROW FESTなど、チェコの首都ではない町で、大麻の見本市を2つ見れたことは、私にとって面白い経験でした。

麻の、地域性と産業化のバランスなどについて考えさせられる良い機会にもなりました。

『KONOPEX』のイメージビジュアル

<取材対象者>
KONOPEX公式サイト:https://konopex.cz/en/
Facebook:https://www.facebook.com/Konopex
Instagram:https://www.instagram.com/konopex_expo/

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