規制物質法による大麻規制を終わらせるために

(当記事は、アメリカでの法律、研究に基づいて作成されています)

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NORMLの覚書: 連邦政府の大麻(麻)禁止は、規制物質法(CSA)上の分類の見直しではなく、解禁することによってのみ撤廃されます

アメリカの2/3以上の州と地域では、医療用または成人用の大麻所持が規制されています。

一方で、人口の1/3は、21歳以上の大麻の所持・使用が合法とされる地域に住んでいます。

現行の規制物質法(CSA)では、規制と合法という相反する存在に対応できる連邦レベルの分類は仕組み上、ありません。

これは、州法の規制構造が、規制物質法との整合性を意図して設計されていないためです。

その結果、現在、連邦政府の禁止事項に明らかに反した形で州法が執行されているのです。

規制物質法のしくみ

1970年に制定された規制物質法(The Controlled Substances Act of 1970)では、様々な規制物質を5つの異なる分類(スケジュール)に分けています。

最も強い規制が行われる、スケジュールIに分類された物質は、3つの基準を満たさなければなりません。

(A) 乱用の可能性が高いこと
(B) アメリカにおいて、現在認められている医療用途がない
(C) 使用に関する安全性が医学的監督の下で認められていない

スケジュール I以外のカテゴリーに分類される物質は、FDA(米国食品医薬品局:U.S. Food and Drug Administration)により、何らかの「現在認められている医療用途」を有するとみなされています。

また、これらの物質には「高い乱用の可能性」(スケジュール II)から「低い乱用の可能性」(スケジュール V)までの様々な程度の乱用の可能性と「重度」(スケジュール II)から「限定的」(スケジュール V)までの様々な程度の潜在的な「精神的または肉体的な依存」があります。

スケジュール I以外の物質は、医師の処方箋のもと、認可された薬局でのみ合法的に入手することができます。

これらの物質は、医療目的以外での販売や使用は認められていません。

大麻は規制物質法に含まれない物質との類似性が高い

一般的な健康食品として販売されている栄養補助食品やビタミンは、FDAの承認を受けていないため、どのスケジュールにも分類されていません。

これらの商品は、別の特定の連邦規制によって規制されています(例:栄養補助食品健康教育法 (Dietary Supplement Health and Education Act of 1994)。

同様に、アルコールとタバコも規制物質法では規制されていません。

そのため、州政府と連邦政府はアルコールとタバコを規制する権限を共に持ちます。

アルコールについては、連邦政府は、さまざまな規則や規制を定めています。

たとえば、アルコール飲料表示法(The Alcohol Beverage Labeling Act)による商品への標準的な警告表示や、商品販売・広告方法の制限などがそれにあたります。

また、カフェイン入りのアルコール商品など、特定の種類のアルコール製品の製造・販売を連邦政府は禁止することができます。

さらに、連邦法では家庭での蒸留(連邦政府の許可証が必要)や家庭でのアルコール醸造(1世帯あたり年間200ガロンまで)についても規制しています。

連邦政府は、アルコール商品に物品税を課す権限を持ち、アルコール商品の州間取引・販売に関する規制を行うこともできます。

一方、各州ではアルコールの製造・販売に関する独自の規制を設けることができます。

たとえば、各州ではアルコール製品を販売してよい場所・販売してはならない場所(州営の酒店、食料品店、薬局、食料品店、ガソリンスタンドなど)・曜日(日曜日は販売しないなど)、さらには1日のうちでアルコール飲料を販売できる時間帯(午前2時以降は販売しない、午後12時以前は販売しないなど)について、独自の規制を設けています。

アルコール飲料の法定飲酒年齢を引き上げたり、引き下げたりする権限も持っています。

アルコール飲料には各州で独自の税金が課されていて、一部の州では、合法的に販売されるアルコールの度数に独自の制限を設けています(例:アルコール度数3.2%以下のビール)。

家庭での醸造を禁止する権限も各州は持っています。

また、地方自治体が希望すれば、アルコールの販売を全面的に禁止することもできます(例:「ドライカウンティー」)。

なぜ、大麻は規制物質法から除外されなければならないのか?

NORML(The National Organization for the Reform of Marijuana Laws)は、大麻についても同様に、連邦政府と州政府が生産・販売・課税に関して様々な規制権限を持つ、この規制物質法からの除外が適切であると考えています。

私たちがこのように考えるのには、さまざまな理由があります。

  • 多くの州では、大麻の生産・課税・販売を規制する具体的な法律や規則を州全体で制定しています。一方で、大麻の生産や販売を引き続き禁止したいと考えている州には、柔軟に対応する権限が与えられます。
  • 大麻の分類の見直しは、非論理的で不誠実です。大麻がスケジュールIの規制物質における厳格な基準を満たしていないのと同様に、スケジュールIIからVを定義する特定の基準も満たしていません。
    ・植物として、現在FDAの承認を得ておらず、今後も承認を得られない可能性がある
    ・スケジュールIIおよびIIIに分類される物質のような乱用性もない
    ・スケジュールIIおよびIIIの分類に該当する物質は、医師の処方箋がなければ使用できないため、成人の大麻使用を規制している州ではこのような分類は適用されない
  • 大麻の分類が見直されても、必ずしも臨床研究が促進されるわけではありません。すべての原料を米国国立薬物乱用研究所(NIDA)のミシシッピ大学の大麻栽培プログラムから購入しなければなりません。大麻を使った臨床試験を他の規制物質の場合よりも負担の大きいものにしている連邦政府の政策は、大麻特有の規制要件であって、スケジュールIの医薬品全般に適用されていません。大麻を別の分類に見直しても、少なくとも短期的には、これらの規制は必ずしも変更されません。対照的に、大麻を別の分類に変更すると、民間企業が独自の大麻製剤を開発することが可能になり、それら商品をFDA承認の対照試験で合法的に試験することができ、大麻製剤を市場に投入できます。
  • 議会は最近、THCの含有量の低い大麻草を解禁しました。2018年12月、低THC(0.3%以下)の大麻作物を規制物質法の管轄から外す法律を議会が制定しました。この方針変更により、大麻の規制に関する二重の規制権限が、連邦政府(米国農務省など)と各州の両方に設けられました。大麻を完全に解禁することは、この既存の政策と、この政策変更によってすでに確立された州と連邦の規制の多くに合致します。

結論

さらなる分析・市場調査・議論によって、最終的な大麻の州間取引のための規制方法を検討する必要があります。

NORMLは、この意見交換に建設的に参加することを期待しています。

一方で、大麻は規制物質法上の分類の見直しではなく、解禁されなければなりません。

これは、大麻政策をめぐる州と連邦の対立を是正し、大多数の州が制定している、下記目的の市場規制を、最善の形で維持することにつながります。

  • 公衆衛生の促進
  • 未成年者への大麻の流通防止
  • 安全な商習慣の確保
  • 公共の安全の向上のために
<参考文献>
ノーマル(NORML)』編集部の投稿
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