当記事は、
「『カルティバヘンプ ウィーン2022(Caltiva Hanf2022)』って、どんな展示会?」
「ヨーロッパの最新CBD事情が知りたい!」
という方のためにお届けします。
みなさんこんにちは!
日本にいると信じられませんが、海外ではCBDの原料でもある大麻(麻)の展示会があるのをご存知ですか?
今回、『CBD Library』の特派員として、ヨーロッパでも5本の指に入る大麻(麻)エキスポのひとつ『カルティバヘンプ2022』に参加してきました。
今回のエキスポでは、3日間、まったくアジア人客を見ませんでした。
それほど『カルティバヘンプ2022』は、知られていません。
この記事は、日本初となるオーストリアの大麻文化の紹介につながることとなるでしょう。
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『カルティバヘンプ ウィーン2022(Caltiva Hanf2022)』の概要
『カルティバヘンプ ウィーン2022』は、ヨーロッパの中心に位置するオーストリアの首都ウイーン開催の大麻のエキスポです。
「CULTIVA(カルティバ)」とは「耕す」という意味で、畑の土や人生などの抽象的なものを耕すという意味でも使われます。
『カルティバヘンプ ウィーン2022』は、ヨーロッパの中でも最も古くからある大麻エキスポ(展示会、見本市、フェスティバル)の一つ。
実は、チェコの『カンナフェス』、スペインの『スパンナビス』、ドイツの『メリージェーン』、スイスの『カンナトレード』に並び、ヨーロッパトップ5に入る規模を誇ります。
イベント名称 | カルティバヘンプ ウィーン2022 |
開催期間 | 2021年10月7日〜9日 |
開催場所 | ウィーン(オーストリア) |
入場料 | 43ユーロ(3日券) |
出展者 | 200社以上 |
▶︎ 『Caltiva Hanf』公式サイト:英文
▶︎ 『Cannafest』公式サイト:英文
▶︎ 『Spannabis』公式サイト:英文
▶︎ 『Mary Jane Berlin 2021』公式サイト:英文
▶︎ 『cannatrade』公式サイト:英文
エキスポでは、各企業ともお互いに最先端の製品を持ち寄り、業界の情報や意見を交換します。
様々な新商品が出展され、国際的な販路を見つけられるよう、各ブランドが本気で向き合う様は、生身の人と人の活気や迫力を感じさせてくれます。
それでは、以下、各ブースカテゴリごとにエキスポの内容を紹介していきましょう。
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バッズ(花)、ハシシ
『カルティバヘンプ ウィーン2022』の印象は、意外にも「スモーカー寄りの流れが来ている」というもの。
ヨーロッパは、日本とは大麻に対する法規制やイメージがまるで違います。
大麻の「メディカル」「オーガニックライフスタイル」「スモーカー」などにジャンル分けした場合、スモーカーの産業にも軸足が大きく比重が置かれていることもあります。
CBD乾燥大麻やハシシは、比較的手間がかからない最もシンプルなラインナップになります。
クラシックなCBDオイルなどの自社生産をするほとんどの企業は、定番のバッズやハシシも取りそろえています。
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クローン
今回、驚いたのは、クローンの販売ブランドの登場です。
「クローン」は、いわゆる「挿し木」。
つまりある特定の品種を育て、そこから枝を苗木として挿し木をして増やしていく方法です。
苗木の元となる母なる大麻株は、クローンを繰り返されるうちに短く太い幹で盆栽のようになっていきます。
さらに驚いたことに、会場にあるクローンのほとんどが1.0%以上のTHC株(CBD株や種は、ヨーロッパのほぼ全土で現在規制対象となる0.3%以下のTHC含有率の意味)です。
なぜ問題にならないかというと、まだバッズがなくTHCを十分に含んでいないため、非合法にはならないのです。
したがって、バッズができるまでのTHC大麻は販売可能というわけです。
今回、ウイーンでのエクスポ開催ということで、オーストリアブランドが多数出展していました。
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LEDライト
これから、私たちが地球の地下でも宇宙でも安定した植物栽培する重要な鍵となってくるインドア栽培。
グロワーアイテムで最も重要なLEDライトは、毎年テクノロジーの進化と共に新商品が開発されています。
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フィルティライザー
グロワーアイテム周りで注目されているのは、植物のフィルティライザーの分野です。
植物の栽培に何度も使えるオーガニックな土は、ココナッツの皮や様々なハイブリッドなオーガニックマテリアルでつくられています。
植物の根に十分な酸素と栄養を与え、大きく根っこが育ってくれるためには、とても重要な縁の下の力持ちです。
販売側としても、CBDや食品のような大変な手続きが少なく、あらゆる植物や野菜の栽培に必要なジャンルです。
実はこのフィルティライザー、日本でも需要があるのに供給が追いついていない穴場産業であることはあまり知られていません。
サスティナブルな時代に環境や植物に良い事業を始めてはいかがでしょうか。
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スモーカーアクセサリー
フィルター
フレーバーがついたフィルター、セラミックや異素材でできたものなど様々なものがあります。
ローリングペーパー
安定した需要があるようで、有名ブランドもフェア参加を欠かせません。
オーストリアの『HERB HAX』は、ジョイント時の脱タバコを目指し、THCなしでニコチンもないオーガニックなハーブを出展していました。
同時に、ここでは一本巻くスピードと技術を競う「早巻きコンテスト」が行われていました。
グラインダー
グラインダー(粉砕機)でマテリアルをきちんと粉砕できるか?は、CBDやその他のカンナビノイドやテルペノイドの吸収効率につながります。
このグラインダーは、カンナビスの品種の中でも最も人気の高い「アムネシア」の品種をつくった『SUPER STRAINS』が手がける『』『SUPER PUFF』シリーズのグラインダー。
レジェンドの彼が、店頭にもいて感動しました。
ベイプ
B to B用に、ベイプやペンタイプの見本があります。
▲ JUPITER
ボング
「ボング」の需要も高くなっています。
会場の真ん中で大きな中心的に場所を構え、ガラスボングやガラスパイプの職人たちの公開製作や販売、オーダーメイドなどが行なわれています。
日本では、まだまだコアなスモーカーファンの間でしか使われないアイテムかもしれません。
しかしカンナビスライト(0.3%以下のTHC)のバッズ、HHCのバッズがほぼすべてのEU諸国で解禁された今、ガラス製のボングの需要が高まっているのです。
これらのスモーキーなブースたちの間で、雰囲気がまるで違う関連企業がとても重要な立場にいます。
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その他
ヘンプの文化、もしくはドラッグや麻薬などの問題についての出版社なども出展していました。
COA(成分分析書)のアナライズ会社やカンナビノイド検査キットメーカーなども見られました。
CBDビジネスに関する弁護士によるレクチャーや講演会などもしっかりと力を入れています。
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シード
さて、エクスポタイトルにもあるように「カルティバ=カルティベイト」、耕すための源となる「種」は欠かせません。
日本でも種苗法改正があり、生命の根源となる種のビジネスが世界中で起きています。
大麻産業のシードバンクビジネスもそれに比例して大きくなっています。
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HHC
次に、今回注目すべき点は「HHC」商品です。
「HHC」とは、HexaHydroCannabinolの頭文字を取った成分で、大麻に何百とあるカンナビノイドの一つであり、最近市場で爆発的に売られています。
日本でも2021年後半から2022年初にかけて、空前のヒットとなり、そしてバン対象となり、急降下した自然科学物質です。
このHHCは、ヨーロッパ全土で解禁されたことで、HHCベイプ、HHCフラワー、HHCグミなどをリリースするブランドが多発しています。
HHCのアイソレート(99%純粋HHCの粉の状態)をバッズに付着させているHHCフラワー、蒸留されたHHCベイプペンなどが販売されているのです。
日本と違い、圧倒的にTHCフリーなヨーロッパで、なぜHHCがこれだけ売れるのか?疑問を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
ここに2つの理由が挙げられます。
一つ目は「アメリカのCBD企業の欧州進出」でしょう。
日本のCBD産業は、アメリカがトップでその他中国などが占めます。
しかしヨーロッパはアメリカのCBD関連ビジネスを必要としないヘンプ経済圏があります。
ヨーロッパでシードから店頭までのビジネスを行えることでもわかるように、欧州のCBD産業には今までアメリカブランドはほぼなかったのです。
また、ヨーロッパのTHCの規定グレーゾーンは広く、各国で微妙にルール、常識や歴史が違う、まさに「ヘンプ多様性があるヨーロッパ」なのです。
そんなヨーロッパがいわゆる大麻合法化を目指して、CBDオイルやフラワーのTHC含有率を0.3%から0.5%、1%などへ引き上げが成功している中、突然去年から入ってきたのがHHCになります。
これが二つ目の理由となる「脱法カンナビノイド」なのです。
THCの0.3%や0.5%という細かい数値制限がなく、新しく発見された化学物質HHCは、ヨーロッパで一括して合法となったことでメーカーブランド、ディストリビューター、小売り業者の購買欲を駆り立ててくれるのです。
合法でハイになれる成分、HHC。
今回の出展ブランドの多くはカリフォルニア発です。
研究・発見・認可・製造など、どこがこのHHCの利益を出しているか?一目瞭然ですね。
これがたとえバンされても、次なるHHCのようなイタチごっこが始まることは目に見えています。
あるシードバンクのスタッフからは「人工的な要素があるHHCは身体や効果的もあまり良くはない。他のブランドのように流行りの売れる商品ではなくいいものを提供する」という意見もありました。
筆者個人意見としても、ヨーロッパは多様でユニークな麻の文化を振興していくもので、ストーナー利益に囚われたマーケットと大麻のイメージは成功策とは思えません。
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CBD
さて、それでは『CBD Library』らしく、「CBD」にフォーカスしているブランドに注目していこうと思います。
ホームとなるオーストリアブランド、世界中の薬草とCBDを併せた『CBD FULL(オーストリア)』。
CBDはオイルよりも生蜂蜜が一番吸収率が良いとのことでフルスペクトルハニーのプロフェッショナルです。
この蜂蜜は黒クミン、マリアアザミが入っていて濃厚な味になっています。
その他、銀杏や朝鮮人参などの薬草も混ぜるオーストリアの魔女ブランドとなっています
『SOMMERHANF (ドイツ)』 は、農業多様性を重視された農家に与えられるハードルの高い認証『DEMETER』 をクリアしており、CBD関連だけではなく、パンや卵なども手がけている自然派ブランドです。
『WEED PASSION(イタリア)』は若いブランドながら今とても勢いあるブランドです。
今回はとても大きなブースを構え、当初から自社の幅広い品種をそろえながらも独自のイタリアCBDオイルを出展しています。
『GREEN BROTHERS(スイス)』の新作は、新しいデザインに加え持ち前の質の高い精製技術と製造管理体制の下、CBDの正統派として大きなブースを構えていました。
つい最近、日本支社が設立され、これから日本のみなさんにすぐに商品をお届けできるようです。
『ANDAMA(コロンビア)』は、自国にしかない貴重なプルケネティア・ボルビリスからのグリーンナッツオイルを配合。
独特の味がしました。
B to Bにフォーカスしたブランド『Alplant(スイス)』 や『A-SENSE(ポーランド)』 は、これからの医薬業界への参入が期待できるでしょう。
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会場
エキスポらしく、週末の遅い時間ほど会場は盛り上がっていきます。
野外でもゆったりとチルできるバーや音楽ブースができています。
こういった場所でもフランクに交流して情報交換する様子も見かけました。
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まとめ
11月はプラハの『カンナフェス』、再来月は遂にアジア初となるタイ・バンコクでのヘンプフェス『The Asia International Hemp and Cannabis Expo 2022』が開催されます。
世界のヘンプの現状を、ガラパゴス日本から飛び出してぜひ遊びにいってみてください。
海外との取引や取材でもしご相談や質問がありましたら、いつでも『CBD Library』にお問い合わせください。
それではまた次の機会に。
『カルティバヘンプ ウィーン2022(Caltiva Hanf2022)』本国サイト、筆者レビュー
※本記事は、大麻についての正しい知識・情報を発信することを目的とし、大麻の所持、栽培、譲渡等を推奨するものではありません。大麻の所持、栽培、譲渡等は、国内・国外の法律その他に違反することがありますので、適法性については専門家にご相談ください
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