【丸ごと解説】CBN(カンナビノール)とは?

(当記事は、アメリカでの法律、研究に基づいて作成されています)

カンナビノール(CBN)は、時間の経過とともに、テトラヒドロカンナビノール(THC)が分解されて出来るカンナビノイドのことです。

乾燥した大麻原料を酸素や熱にさらすと、THCの分解が促進されてCBNが生成されます。

CBNの酩酊作用はわずかであり、現在の研究ではTHCの4分の1程度の作用しかないとされています。

「このCBNウィードは4年以上前のもので、完璧に熟成されている」「眠れない時は、保存状態の悪い大麻に含まれるCBNを有効利用しよう」

…というようなセリフを聞いたことはあるでしょうか?

CBN(カンナビノール)の分子模型

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カンナビノール(CBN)について

CBNは、いろいろな意味で「眠れる」カンナビノイドです。

THCやCBDに比べて圧倒的に知名度が低く、現時点では、テルペン類と比べても人気がありません。

しかし、その存在を知っている人の間では、CBNは 「古いウィードの中で眠るカンナビノイド 」として認知されています。

CBNの鎮静効果と、熟成された(古い)大麻における圧倒的な存在感を考えると、「眠たいカンナビノイド」や「THCやCBDより魅力に欠けるカンナビノイド」というCBNの評判は、その性質の全貌ではないとはいえ、妥当なものです。

CBNの独特の鎮静効果は、間違いなく他のカンナビノイドとは異なるものです。

CBNの化学構造や効果をもっと詳しく知ることで、より多くのことが学べるでしょう。

CBNの効果の中でも、特に鎮静作用に関する研究の多くは、げっ歯類動物を用いて行われています。

1975年の研究では、ラットとマウスにおけるTHCの鎮静作用を、CBNが増強することが示されました。

鎮静作用はCBNと関連していることが多いですが、熟成したバッズには、新鮮なバッズよりもはるかに多くのCBNが含まれています。

鎮静作用は、必ずしもCBNだけの効果とは限りません。

CBNを多く含む熟成された大麻には、鎮静作用の強いセスキテルペン類も多く含まれ、高い鎮静作用を示します。

CBNの鎮静作用は、有名なカンナビノイドであるCBDとの、主要な違いのうちの1つに過ぎません。

CBDは、CBNと違って眠気を引き起こしません。

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CBNは合法ですか?

現時点では、CBNは米国の規制物質のリストには含まれていません。

しかし、CBNは連邦法のスケジュールⅠ規制物質であるCBDやTHCの類似品とみなされる可能性があるため、法的には、複雑なものになるかもしれません。(なお、ヘンプ由来のCBDは米国内で合法です。)

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CBNはどのように作用しますか?

CBNの作用メカニズムについての研究は少なく、現時点ではあまり詳しくわかっていません。

大麻の優れた特徴の1つは、カンナビノイドが、体内において複数の作用メカニズムを持つことです。

CBDやTHCの効果が高いのは、複数の生物学的経路を同時に活性化できるためです。

CBNは、CB1受容体やCB2受容体とは別の経路を介して、多様な効果を発揮する可能性があります。

CBNというカンナビノイドは、CBDやTHC、さらに一部のテルペン類ほど熱心には研究されていません。

しかし、研究者たちが大麻のあらゆるメリットを追求していくうちに、多くの情報が求められ、やがてCBNの効果の全容が明らかになるでしょう。

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CBNとTHCの関係

CBNが主要なカンナビノイドであることが明らかになったのは、1999年に、国連薬物犯罪事務所(UNODC)が実施した、大麻の作用の経時変化に関する研究からです。

この研究によると、大麻サンプルに含まれていたTHCの効力は、4年後には半分まで減少しました。

さらに、酸化したTHCは、分解されて、CBNに変わり始めていました。

また、不適切な保管をしていた最初の2年間で、THCの分解が最も進み、THCからCBNへの変化と、大麻の劣化との間に明確な関連があることがわかりました。

簡単に言うと、時間が経つと、THCは分解されてCBNになることが、この研究によって示されました。

つまり、大麻が古くなるほどCBNは増えるのです。

また、CBNとTHCという2つの異なるカンナビノイドが、CB1受容体とCB2受容体に対する共通の作用メカニズムを持っている理由も、これによって明らかになりました。

成分検査でCBNの含有量が高かった場合、その大麻はかなり古いことを示しています。

UNODCの論文では、「THCに対するCBNの濃度比と、大麻の保存期間の関係は、(中略)室温で保存されたマリファナの、おおよその保存年数を判断する目安になる」と述べています。

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CBNのメリットと治療効果

CBNは、THCの分解物に過ぎないかもしれませんが、医療用大麻の使用を模索する上で、新たな道を示すものでもあります。

近年では、THCとCBDの治療効果の高さが評価されています。

CBNは、CBDやTHCに比べると知名度は低いですが、治療効果を持つ可能性を秘めています。

抗不眠薬

CBNは主に、強力な睡眠補助効果のある成分として評価されています。

スティープ・ヒル・ラボの研究によると、5mgのCBNは、有名な医薬品であるジアゼパム10mgと同等の鎮静効果があるということです

抗不眠薬としてのCBNは強力なだけでなく、大麻が合法な地域なら入手が簡単というメリットがあります。

もし、CBNを多く含む大麻商品が手に入らない場合は(現在の市場での希少性から、その可能性は大いにあります)、大麻を密閉しない容器に入れて、数週間から数ヶ月間放置しておけばよいでしょう。

痛みの緩和

睡眠を助ける効果に加え、最近では、鎮痛薬としてのCBNの可能性も指摘されています。

CBNは、CBDやTHCとは異なる作用メカニズムを持ちます。

CBNは、CB1受容体を部分的に活性化させる物質(パーシャル・アゴニスト)と考えられています。

つまり、受容体に直接結合しますが、完全に活性化させる物質(フル・アゴニスト)に比べて、はるかに弱い効果しか与えません。

実際、CBNはTHCの約10%の活性しか示さないことがわかっています。

CBNは、CB1やCB2受容体を介して痛みを和らげるのではなく、感覚神経からペプチドを放出させて、CB1やCB2とは別の神経メカニズムを活性化することで痛みを和らげます。

抗菌作用

CBNは、抗菌作用のあるカンナビノイドの1つです。

複数の抗生物質耐性菌で実験を行ったところ、CBNが高い効果を示しました。

将来、CBNは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を減少させるための有力な選択肢となる可能性があります。

抗炎症作用

CBNは、CBDやTHCのように、抗炎症目的で広く使用されているわけではありませんが、炎症性疾患の治療において、これらと同様の能力を持っている可能性があります。

例えば、2009年の研究では、CBNがアレルギー性ぜん息などの炎症性疾患の治療効果があると期待されています。

また、CBNは、眼圧を高める原因となる炎症を抑えることで、緑内障を治療できる可能性があることも明らかになっています。

抗けいれん薬

1970年代に行われた研究では、CBNはけいれん性疾患に対する有効な治療法であるとされています。

CBDやTHCと同様に、CBNには発作やてんかんの症状を抑える効果があります。

ただし、CBNの抗けいれん作用は、単独ではなく、CBDやTHCとの併用で効果を発揮する可能性があることに、患者は留意する必要があります。

骨細胞の成長促進剤

CBNは、鎮痛作用、抗炎症作用、食欲増進作用など、カンナビノイドの薬効を十分に発揮します。

さらに、CBNは骨髄細胞の成長を促す可能性もあります。

幹細胞を集めて調整することで、CBNは骨組織を作り、骨折を治すのに有効なカンナビノイドになるかもしれません。

食欲増進剤

上記の用途に加えて、CBNは食欲増進剤としても効果がある可能性があります。

2012年の研究では、ラットにCBNを投与すると、摂食量と摂食時間の両方が大幅に増加しました。

これらの知見は、食欲増進効果をもつTHCの代わりに、酩酊作用のないCBNを活用できる可能性を示しています。

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CBNの薬理学上の歴史

ベテランの大麻ユーザーは、大麻から分離された最初のカンナビノイドがCBNであることを知ったら、驚くかもしれません。

CBNは、1896年にトーマス・バーロウ・ウッド氏、WT・ニュートン・スパイビー氏、トーマス・ヒル・イースターフィールド氏の3人によって 、大麻の赤いオイルから分離されました。

その後、1932年にR.S.カーン氏がCBNの化学構造を解明し、1940年に英国のトッド卿と米国のアダムス博士の2つの研究グループがCBNの化学合成に成功して、CBNが正式に発見されました。

1940年にCBNが発見されて以来、20年以上にわたって、CBNが、大麻の主な精神活性化物質であると考えられていました。

その後、1964年にイスラエルの研究者、イェチエル・ガオーニ氏とラファエル・メコーラム氏がTHCの単離に成功し、大麻の精神活性作用の多くはTHCによるものであることを発見しました。

この発見によって研究が進み、CBNはTHCが酸化して分解した成分であるが、THCのような酩酊作用はないことが明らかになりました。

CBNの鎮静効果を完全に把握するには、さらなる研究が必要です。

テルペン類の経時的変化が、THCの分解と同じか、それ以上に、熟成した大麻の鎮静効果に影響を与えているという説もあります。

「CBN」と表示されている商品は、CBNアイソレートではなく、CBNに加えて、THCやテルペン類、その他の鎮静作用を持つ大麻由来化合物などが含まれています。

CBNの具体的な薬効を知るには、単離された化合物として研究するしかありません。

1976年に行われた研究では、CBNの単独投与とTHCとの併用による鎮静効果を調べました。

研究者たちは、CBNは単独では「不活性」なカンナビノイドであり、人に投与しても鎮静作用はないことを見出しました。

興味深いことに、CBNとTHCを併用すると、THC単独の場合に比べてより大きな鎮静効果が得られました。

つまり、カンナビノイドそのものではなく、これらの異なる化合物の組み合わせによって鎮静効果が得られる可能性があるのです。

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CBNはどこで買えますか?

THCの代用になるような、酩酊作用のない大麻商品を探している人は、CBN優位の大麻株に興味を持つかもしれません。

しかし、現時点で、地元のディスペンサリーでCBN優位の大麻株を見つけることはできないでしょう。

しかし、だからといって、健康的な量のCBNを摂取できないわけではありません。

CBNを摂取する最も簡単な方法は、たまたま家にあるような、古いバッズを摂取することです。

THCを多く含む品種をしばらく放置しておくと、THCが分解されてCBNが生成されます。

手元に古いバッズがない場合は、新しいバッズを買って、しばらく放置しておくと良いでしょう。

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CBNオイルとは?

それぞれのカンナビノイドの薬効が明らかになるにつれ、CBNはより一般的なカンナビノイドとなり、やがて、オイル、ティンクチャー、カプセル、塗り薬などに配合されるようになるかもしれません。

実際、一部のメーカーはすでにCBNの波に乗り出しています。

ほとんどの大麻は、CBNを1%未満しか含んでいませんが、CBNを生成する能力が高い品種が数多く存在します。

熟成させた大麻からCBNを生成したい人は、ストロベリーヘイズ、ジョルジュダイヤモンド、A-Dub、アムステルダムフレーム、デススター、キャタラクトクシュ、コーシャークシュ、パイナップルチャンク、パープルサワーディーゼル、レッドドラゴン、シャークショックなど、CBN含有量が高い品種に注目してください。

CBN愛好家の中には、CBNの鎮静効果は、食べ物と一緒に摂取した方が強く感じられると言う人もいます。

この方法を試してみたい場合、自宅でCBNカプセルを作るのはとても簡単で、コスト面でも優れています。

基本的には、熟成した大麻を、ココナッツオイルで2〜3時間弱火で煮込み、それをカプセルメーカーに入れるだけです。

また、自分で大麻を栽培できる人は、CBNの量を多くするために、ウィードを熟成させることを検討してみてはいかがでしょうか。

通常の収穫から約7~10日後、大麻が十分に熟してTHCをCBNに変えた頃に収穫するだけです。

<参考文献>
ウィードマップス(weedmaps)』編集部によるレビュー(2021年6月9日)
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