【感想】映画『CBD NATION』

こんにちは、『CBD Library』の編集長(@cbd_library)です。

当サイトのテーマでもある大麻由来の健康オイル 、CBD(カンナビジオール)オイルはじわじわと知名度を高めています。

一方で、有名人の逮捕報道などが先行し、日本ではまだまだ危険でダーティなイメージが根強い大麻(麻)。

しかし海外では「医療大麻」という言葉が生まれるほど、医療用途での研究と、それにともなう合法化が進んでいます。

WHO(世界保険機関)も大麻の有用性に言及し、規制根拠の見直しが議論される中「正しく使えば、人の疾患と健康に大きなプラス効果を与える。。。

そんな評価とイメージに変わりつつあります。

そしてこのたびアメリカ発「CBD」をテーマとした映画が日本に上陸しましたので、オンライン鑑賞いたしました。

タイトルもズバリ『CBD NATION』。

主催は、科学的エビデンスに基づいた、医療大麻の認知啓蒙団体『社団法人Green Zone Japan(グリーンゾーンジャパン)』です。

同団体は、2019年にも「医療大麻によるがん治療」をテーマとしたドキュメンタリー映画『Weed The People〜大麻が救う命の物語』を日本語字幕制作・自主上映した実績があります。

大麻に関する情報の少ない我々日本人に、先入観を覆し正しい理解につながるきっかけを、科学的エビデンスの下、提供し続ける、まさに界隈の急先鋒でもあることから、大いに期待してのぞみました。

あらすじ

医療大麻やCBDをとりまく関係者による研究成果や体験談を追った、サイエンスドキュメンタリー映画です。

具体的には、下記属性に該当する多くの登場人物の声が、科学的エビデンスとともに紹介されます。

  • 大麻やCBDの有用性を医学的見地で研究する専門家
  • 大麻やCBDビジネスを支える栽培者、起業家
  • 大麻合法化やCBDの知識啓蒙を推進する活動家
  • 大麻やCBDによって症状が改善した患者とその家族

危険でダーティな描写、ストーナーやヒッピー的な描写は一切ありません

CBDオイルによって、それまで治らなかった疾患がいかに改善し、副作用もなく、救われるか?その可能性が描かれています。

映画情報

製作

デイヴィッド・ヤクボヴィチ:監督
キャロリン・シュミット:プロデューサー
ナット・マクフィー:撮影監督
ダニエル・ヤクボヴィチ:音楽
サラ・ウィンターズ:アニメーター
タマラ・アクランド:編集
キース・パワーズ:製作総指揮
ドウェイン・J・クラーク:製作総指揮

キャスト

専門家

ドディ・メイリ:テクニオン大学の研究者
イーサン・ルッソ:神経内科医
ラファエル・ミシューラム:ヘブライ大学の研究者
スー・シスリー:精神科/内科専門医
ルミール・ハヌス:ヘブライ大学の研究者
サリ・サギブ:イスラエル最大の健康維持機関(HMO)『Clalit』の研究者
ニコラス・ディパトリツィオ:カリフォルニア大学リバーサイド医科大学の研究者
ジューン・チン:骨粗鬆症医
レジー・ガウディーノ:大麻ラボ・分析企業『スティープ・ヒル・ラボ』代表
マーティン・A・リー:大麻の知識啓蒙団体『プロジェクトCBD』の創設者
デボラ・キムレス:麻酔科医
スティーブ・ディアンジェロ:大麻ディスペンサリー 『Harborside』の創設者
ウマ・バ・ダナバラン:産業医学の専門家
マイケル・モスコウィッツ:精神科医
アンドリュー・ディアンジェロ:大麻ディスペンサリー 『Harborside』の創設者
クリー・アーウィン:CBDブランド『アーウィン・ナチュラルズ』の創設者
ジョセフ・モーガン:臨床研究医
ジョージ・ビアンチーニ:大麻栽培者
レオナルド・ライノウ:大麻栽培者
ジェニファー・ランクスベリー:海洋生物学者

患者

ミッシェル・ピエール:精神疾患患者
ライリー・ミードラー:がん患者
ジェイニー・ミードラー:ライリー・ミードラーの母親
ジェイデン・デイヴィッド:てんかん患者
ジェイソン・デイヴィッド:ジェイデン・デイヴィッドの父親
コリン・ウェルズ:退役軍人のPTSD患者

翻訳

三木直子

作品時間

1時間21分

感想

感想を述べる前に、先に私の立場を紹介させてください。

私自身は、医療大麻やCBDオイルの存在を知り、自分でも体験していく内にその可能性に魅了され、情報サイトまで立ち上げてしまった身です。

大麻の歴史やCBDオイルの研究、効果事例にもそれなりに触れてきましたし、CBDオイルの通販サイト運営者でもあります。

主催者の関係者でも、お金をいただいてこの記事を書いているわけでもありませんが、そもそも本作品やCBDオイルを推進する動機づけはある点、あらかじめご理解の上でお読みいただければと思います。

良かったところ

CBDオイルによって、健康を取り戻した実在の患者の声

これに勝る衝撃と説得力はありません。

日本では、そもそもマスメディアが報道することもありませんし、大麻のイメージの悪さや医療現場での処方が少ない実情もあり、CBDオイルの有用性はおろか、存在自体が知られていません

しかし、本作品で描かれた「摂取前後の変化」を見れば、少なくとも「大麻=完全悪」という考え方は揺さぶられるのではないでしょうか。

けいれんが毎日1,000回も起こる、重度のてんかんに苦しむ男の子。

顔の骨を肉芽種で壊されていく女の子。

最も疾患が進んでいた時期の痛ましい映像や画像には、子どもを持つ親としても胸を締め付けられました。

ちなみに女の子には回復後の後日談も描かれており、これまたインパクト大です。

というのも、自身がCBDオイルによって救われた経験から、子どもの医療大麻使用を認める州法改正活動に取り組み始めるのです。

ロビー活動の甲斐あって、それまで大麻合法反対派であった上院議員アーニー・ロペス氏にも、考えをあらためてもらうことに成功。

改正法案を起草する立場にまで翻意させ、見事法案も可決されたのです。

作品中、アーニー・ロペス氏の一言は、大麻に限らず、すべての先入観や偏見を変えるヒントが詰まっています。

気が変わったのではない。理解したのだ

私個人のベストシーンです。

イマイチだったところ

1時間21分と、映画としてはほどよい長さで、医療に詳しくない方にも分かりやすく翻訳されていますが、登場人物が多く、情報を処理するのが少し大変でした。

エンタメ要素もないですし(冒頭のアニメーションは可愛かったけれど)、科学的なエビデンスに基づいた事実を淡々と描く作品なので、気軽に観れるという感じはないですね。

しかしそれが、本作品を良質なドキュメンタリーたらしめるゆえんかと思います。

一方、大麻やCBDオイル反対派や懐疑論者から見たら、どうなんでしょうか?

少しプラスに偏っているように写ったかもしれません。

今後の課題や反対派を意識した問題提起もあると、より奥深い内容になったように思います。

その他

鑑賞終了後、今回の自主上映会を主催した『社団法人Green Zone Japan』のボードメンバー(正高佑志氏と三木直子氏)とゲスト(CBDショップ・あさやけ代表の白坂和彦氏)による、トークセッションがありました。

ゲストの白坂氏は、2013年に日本で初めてCBD輸入の扉をこじ開けたレジェンドとも言うべき方で、やはりお話もディープ。

かつて逮捕された理由が「CBD輸入成功のお祝いパーティで大麻を使用したから」という豪傑なエピソードは、zoomの画面越しで爆笑してしまいました。

その他、界隈を騒がせている某認証協会から厚労省や政治家の実態まで、ここでは書けない裏話満載の神回トークセッション

映画はプラスに偏っていたと言いましたが、B面のトークセッションで見事にバランスが取れた着地となりました。

ちまたの感想・評判

CBD NATION』は、映画配給会社がついておらず『社団法人Green Zone Japan』が手弁当で上映を開催しているようです。

興行的なスケール、あるいは政治的な問題を考えても、口コミに頼る運営になろうかと思います。

CBDオイルをテーマに取り扱う当サイトとしても、少しでもCBDオイルの知られざる真実について、口コミの輪が広がればと思い、本映画を紹介させていただきました。

もしご興味が湧いた方は、ぜひ同団体運営サイトをアクセスし、上映情報をキャッチアップしてみてください。

どんなに科学的エビデンスを示されても、いったん染み付いた価値観をガラリと変えるのは、そう簡単ではないものです。

事実、私もそうでした。

しかし、今までの価値観を見直すきっかけとしては最高の映画です。

この映画を通じて、大麻やCBDオイルに対する理解が深まり、観た人の価値観がアップデートされることを願ってやみません。

<参考文献>
『CBD NATION』筆者レビュー
※本記事は、大麻についての正しい知識・情報を発信することを目的とし、大麻の所持、栽培、譲渡等を推奨するものではありません。大麻の所持、栽培、譲渡等は、国内・国外の法律その他に違反することがありますので、適法性については専門家にご相談ください
※日本におけるCBDオイルは、医薬品ではありません。また、病気の診断、治療、予防を目的としたものでもありません。

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