(当記事は、アメリカでの法律、研究に基づいて作成されています)
穀物アルコールは、植物成分の抽出溶媒として、歴史的によく用いられてきました。
エタノール抽出は決して新しい科学ではありません。
私たちの祖先は、大麻(麻)を純粋なアルコールに浸すことで、薬や嗜好品をつくっていました。
つまり、マリファナ(嗜好用大麻)の合法化によって、これまで製薬会社に対抗する人々の間だけで行われていた消費方法が、一般消費者も利用できるようになり、今では大麻抽出物が一般にも普及したのです。
ほとんどのディスペンサリー(大麻販売店)では、商品メニューの1ページ以上にわたって大麻濃縮液のリストを掲載しています。
また、全国の店舗の薬棚には大麻ティンクチャーや軟膏が常備されています。
しかし、詳しくない人にとっては、抽出の技術は、いまだに知的ミステリーに包まれています。
▲ほとんどのディスペンサリーで、大麻濃縮液・ティンクチャー・軟膏のリストを商品メニューの1ページ以上にわたって掲載するほど、大麻抽出液は一般的になりました(写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス)
たとえば、MCTオイルと、エタノールベースのティンクチャーの効能の違いについて疑問に思ったことはないでしょうか?
また、抽出液の中には、真っ黒なタールのような見た目のものから、透明なものまであるのはなぜでしょう?
あるいは『エバークリア』(アルコール度数95度の酒)で洗った大麻の良さを不思議に思ったことがあるかもしれません。
これらすべてて、嗜好用大麻(マリファナ)の初心者、カジュアルユーザー、あるいは熱心なバッズ(大麻の花)の喫煙者に共通する疑問です。
しかし、答えは簡単です。
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エタノール抽出とは?
エタノールとは、純粋なナフサ・イソプロピル、または穀物アルコールのことを表す用語です。
固形の植物原料にエタノールを浸したり、すすいだり、かけ流したりした後に、植物原料とアルコールを分離して、残った液体を蒸発または精製することで、エタノール抽出物が得られます。
このようにつくられた混合物には、大麻のバッズ(花)から生成される精神活性物質や薬効成分が濃縮されています。
▲固形の植物原料にエタノールを浸したり、すすいだり、かけ流したりした後に、植物原料とアルコールを分離して、残った液体を蒸発または精製することで、エタノール抽出物が得られます(写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス)
エタノール抽出は、ティンクチャーや、完全抽出の大麻オイル、リック・シンプソン・オイルの最も一般的な製造方法です。
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抽出にエタノールを使う理由
エタノールは、その組成ゆえに、植物から油分を抽出する際に非常に有効な溶媒となります。
アルコールは、有史以来、薬用植物からエッセンスを抽出するために使用されてきた溶媒です。
実際、1851年のアメリカ薬局方には、大麻のエタノール・ティンクチャーが掲載されています。
カンナビノイドは、エタノールに1:1の割合で溶解します。
つまり、THC(テトラヒドロカンナビノール)1gは、エタノール1mlに溶解します。
植物から有効成分を洗い流すことで、芳香成分を保ったまま、カンナビノイドの効力を濃縮します。
多くの人にとって使いやすいものとなります。
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エタノール抽出は安全?
エタノールは、FDA(米国食品医薬品局)により、一般的に安全な食品添加物であると長らく認められてきました。
エタノールは、多くの加工食品によく使われる食品添加物で、食品成分表の多くにも記載されています。
さらに、エタノール抽出液は、ほとんどの場合、家庭用コンロで製造できるほど安全であり、この方法は何世代にもわたって受け継がれてきました。
ブタン・プロパン・CO2を溶媒とする抽出方法には、大がかりな機械設備や取り扱い技術、安全対策などが必要です。
一方、エタノール抽出に使う穀物アルコールは、近所のリカーショップで購入できる上、カンナビノイドを濃縮するには十分な方法なのです。
基本的に、摂取に値するエタノール抽出物をつくるために必要なのは、常識と換気だけ。
したがって、エタノールは最も安全な抽出用溶媒の一つと言えるでしょう。
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エタノール抽出のデメリットは?
エタノールの極性は、溶媒としての効果を発揮する上で、最も困難な要素となります。
エタノールは極性溶媒であり、植物に含まれる油性成分を分離するだけでなく、クロロフィルなどの水溶性分子を溶かすのにも優れた働きをします。
市販されているエタノール・ティンクチャーの場合、最終製品を精製したり、透明にしたりするために様々なコストをかけていますが、家庭で抽出したものは、ほとんどの場合、黒っぽい色と、苦い土のような風味がついてしまいます。
別の観点から見ると、エタノールの極性は、フルスペクトラムに近い抽出を可能にします。
エタノール抽出液には、他の方法では失われてしまう成分が含まれているで、大麻のアントラージュ効果を、より多く得ることができます。
このため、エタノールは個人用、商業用を問わず、広く重宝される溶媒となっています。
何段階もの精製作業を行うことに興味のない方や、アルコールを蒸発させる際に立ち込める煙が苦手な方は、オイルベースの抽出をお勧めします。
逆に、文字通り全成分の抽出にこだわって自分で作る人は、エタノール抽出液と同じような感じの最終製品を見つけることはできないでしょう。
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エタノール抽出とCO2抽出の違い
CO2抽出のプロセスは、エタノール抽出と似ています。
どちらの方法も、基本的にはトリコーム(さまざまな化合物を豊富に含む、植物表面の毛状突起)を洗い流し、その過程で植物原料を分解します。
CO2抽出の特徴は、他の抽出方法に比べて比較的新しい技術であることに加え、加圧によりCO2が超臨界流体(液体と気体の両方の性質をもった物体)になることです。
この状態では、植物原料のすべてが分解されてスラリー(液体と固体の混合物)になり、複雑な後処理が必要になります。
エタノール抽出では、水溶性の分子も分解されるため、一種の共抽出となります。
しかし抽出後は、ふるいにかけるだけで、カンナビノイドの有効成分を原料から分離することができます。
エタノール抽出では、それだけでは「スラリー」にはなりませんが、抽出後にアルコールを蒸発させると、タール状の濃厚な濃縮液ができます。
これらは、フルスペクトラムのオイル、FECO、リック・シンプソン・オイル(RSO、または『フェニックスの涙』)などと一般的に呼ばれます。
結論
エタノール抽出では、比較的簡単で安全に大麻を濃縮抽出することができます。
『ウィードマップス(weedmaps)』カールトン・ボーンによるレビュー(2020年12月22日)
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※記事はアメリカでの法律、
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