最近、CBD(カンナビジオール)だけでなく、CBDに似た他の成分も含まれるCBDオイルが増えています。
CBDユーザーのみなさんの中には、これらの成分の違いや効果について、混乱や疑問を感じている方もいらっしゃいますよね?
国際社会に「G7」、お笑い界に「BIG3」という言葉があるように、実は大麻(麻)の主要成分カンナビノイドにも、重鎮的な存在がいるのをご存知ですか?
この記事では、そんなカンナビノイドの「BIG6」と呼ばれる成分について、分かりやすく解説いたします。
BIG6カンナビノイドの概要と歴史
BIG6カンナビノイドとは
「カンナビノイド」とは、大麻に含まれる化学物質で、体内のエンド・カンナビノイド・システム(ECS)と相互作用する脂溶性分子です。
このシステムは、体内で合成される「メッセンジャー」分子(カンナビノイド)、これら分子が結合する受容体、分子を分解する酵素で成り立っており、それぞれの働きで、体内の機能バランスの維持をしています。
大麻に含まれたカンナビノイドも、体内で合成されるエンド・カンナビノイドと同様に、受容体と結合。
痛み・ストレス・食欲・エネルギー代謝・心血管機能・報酬と意欲・生殖・睡眠などに影響を与え、様々な健康効果を発揮します。
その種類は、100種類以上とも言われますが(諸説あります)、BIG6カンナビノイドは、この内、特に医療用途で豊富な研究がされているCBD、THC、CBG、CBN、CBC、THCVを総称した言葉なのです。
BIG6カンナビノイドの発見と研究の発展
大麻自体は、古くから医療や宗教、儀式に用いられてきましたが、カンナビノイドに関する科学的研究は、20世紀に入ってから本格化しました。
まず1896年にトーマス・バーロウ・ウッド氏、WT・ニュートン・スパイビー氏、トーマス・ヒル・イースターフィールド氏の3人によって 、CBNが大麻から分離されました。
その後、1940年にアメリカの化学者ロジャー・アダムス氏が、大麻から初めてCBDを分離することに成功。
続いて、1964年にイスラエルの化学者ラファエル・ミシューラム氏が、THC(テトラヒドロカンナビノール)の分離に成功させます。
以降、CBG、CBC、THCVと次々と新しいカンナビノイドが特定され、それぞれの独自作用や効果に関する研究が進められました。
最近、CBD以外の成分が増えてよく分からないというユーザーの方は、まずこのBIG6カンナビノイドだけ覚えてみてください。
自分にぴったりの商品を選ぶ際の判断材料とすることができます。
BIG6カンナビノイドの種類と効果・副作用
CBD(カンナビジオール)
効果
CBDは、痛みや炎症の抑制、不安やうつ病の緩和、てんかんの治療などの効果が報告されています。
副作用
CBDの副作用は比較的軽度で、主に口の乾燥、下痢、疲労、食欲の変化があげられます。
THC(テトラヒドロカンナビノール)
効果
THCは、カンナビノイドの中で最もよく知られた成分で、向精神性作用があります。この作用により、リラックス感や食欲増進、痛みの緩和などが報告されています
副作用
THCの副作用には、心拍数の上昇、口の乾燥、目の充血、怠惰感、短期記憶の障害、不安やパニック発作などがあります。
▶️ 3種の植物カンナビノイド:デルタ9-テトラヒドロカンナビノール、カンナビジオール、デルタ9-テトラヒドロカンナビバリンの多様なCB1およびCB2受容体薬理作用について(British Journal of Pharmacology)
▶️ 大麻の使用による健康への悪影響について(The New England Journal of Medicine)
CBG(カンナビゲロール)
効果
CBGは、抗炎症作用や抗菌作用があり、皮膚炎や緑内障の治療に期待されています。
副作用
CBGの副作用に関する研究はまだ限られていますが、一般的には軽度の副作用が報告されています。
▶️ 化学療法による悪液質は視床下部および全身のリポアミンを調節し、カンナビゲロールによって抑制される(Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle)
▶️ Cannabis sativa由来の抗菌性カンナビノイド:構造活性研究(Journal of Natural Products)
CBN(カンナビノール)
効果
CBNは、鎮痛作用、抗炎症作用、抗痙攣作用、眠りを誘う効果があるとされています。
副作用
CBNの副作用に関するデータは少ないですが、一部の研究では眠気やめまいが報告されています。
CBC(カンナビクロメン)
効果
CBCは、抗炎症作用、抗うつ作用、抗がん作用があることが報告されています。
副作用
CBCの副作用に関する情報は限られていますが、一般的には軽度の副作用が報告されています。
THCV(テトラヒドロカンナビノールバリン)
効果
THCVは、抗痙攣作用、抗炎症作用、血糖値を下げる効果、食欲抑制作用があることが報告されています。
副作用
THCVの副作用に関する研究はまだ十分ではありませんが、一部の研究では注意力の低下や感情の起伏が報告されています。
▶️ 2型糖尿病患者におけるカンナビジオールおよびテトラヒドロカンナビバリンの血糖値および脂質パラメータに対する有効性および安全性:無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群試験(Diabetes Care)
日本における、BIG6カンナビノイドの違法性と規制状況
日本では、CBDが合法というのは知っているけれど、それ以外の成分は大丈夫?という方のために、BIG6カンナビノイドの違法と合法の線引きを表でまとめたので、ご覧ください。
成分 | 規制 |
CBD | 合法 |
THC | 違法 |
CBG | 合法 |
CBN | 合法 |
CBC | 合法 |
THCV | 合法 |
ご覧の通り、THC以外の成分は、合法です。
使用はもちろん、所持・譲受・譲渡いずれの行為も逮捕されることはないのでご安心ください。
いずれもまだまだ数は多くないですが、百貨店や量販店・空港をはじめ、全国の店舗やネットショップで取り扱っています。
医療機関では、治療の一環として取り扱う施設もあります。
なお、大麻取締の管轄省庁である厚労省は、CBDオイル輸入前の事前確認に下記の書類提出を求めており、これらをクリアすれば、正規の輸入とみなされます。
<輸入しようとするCBD製品が、大麻草から作られている場合>
・証明書:大麻草の成熟した茎又は種子から抽出・製造された CBD 製品であることを証明する内容の文書
・成分分析書:輸入しようとする CBD 製品の検査結果が記載された分析書
・写真:CBD の原材料及び製造工程の写真
BIG6カンナビノイドの有効活用
CBDオイルにおいて、最大の有効成分CBD単体よりも、大麻(麻)に含まれるその他成分(THC、テルペンやフラボノイド)を含めた多成分エキスの方が、相互作用による高い効果が出ることが明らかになっており、これをアントラージュ効果と呼びます。
上級者は、BIG6カンナビノイドそれぞれの特徴を理解した上で、これらの成分を複合的に摂取することにより、ベネフィットを享受している方も多いです。
ただし、適切な組み合わせや摂取量は個々の使用目的や体重、体質、体調、使用方法によって体感の個人差が大きい成分でもあります。
試行錯誤しながら自分に合った量・方法で健康維持や美容にお役立てください。
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