【神経科学者監修】MCTオイルベースのベイプは危険?

(当記事は、アメリカでの法律、研究に基づいて作成されています)

2019年8月、アメリカ疾病管理センター(CDC)が、症例の追跡調査を開始しました。

それ以降、ベイプ吸引による症状がニュースで頻繁に取り上げられるようになりました。

正式にはEVALI(電子タバコまたはベイプ製品の使用に関連する肺障害)と呼ばれ、何千人ものベイプユーザーに影響を与えています。

そのほとんどが35歳以下でした。

多くの人が肺の損傷が原因で入院し、そのうち何人かが死亡しています。

医学的検査の結果、EVALI患者の肺液からビタミンEアセテートが検出されました。

この化合物が、病気と密接に関連していることがわかりました。

ビタミンEは、酢酸トコフェロールとして知られています。

一般的に安全性が高く、栄養補助食品や化粧品によく使用されています。

しかし、その蒸気を吸入した場合のテストはこれまで行われませんでした。

突然のEVALIの発生後『New England Journal of Medical Science』誌に掲載された2020年の研究を含む科学研究により、ビタミンEは、肺組織に非常に有害なことが判明しました。

少人数ですが、ココナッツオイルやMCT(中鎖脂肪酸)も、EVALI患者の肺液から検出されました。

今回は、MCTオイルについて詳しく説明します。

ビタミンEアセテートのようにベイプで使用すると有害なのか?

他にベイプには適さない物質があるか?

そして、ベイプを安全に購入する方法についてもご紹介します。

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MCTオイルとは?

MCTオイルは、中鎖脂肪酸が含まれる油です。

MCTの原料で代表的なのは、ココナッツオイルとパームオイルです。

「精留」と呼ばれる工程で、ココナッツオイルやパームオイルから分離され、濃縮されます。

ダイエットをサポートするなど、MCTオイルの治療効果に関する研究も進んでいます。

2008年に『American Journal of Clinical Nutrition』誌に掲載された研究では、MCTオイルはオリーブオイルよりも、体重と体脂肪の減少率が高い事が分かりました。

また、2018年に雑誌『PLOS ONE』誌に掲載された別の研究では、中鎖脂肪酸による運動持久力の向上が明らかになりました。

MCTオイルを血糖値の上昇抑制や、心臓病のリスク軽減のために摂取する人もいます。

しかし、治療効果が得られるかどうか?は、MCTオイルの摂取方法によります。

粉末のMCTオイルは、コーヒーやスムージーに入れても比較的安全でしょう。

では、吸引しても大丈夫なのでしょうか?

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MCTオイルをベイプ吸引するのは危険ですか?

神経科学者であり『ウィードマップス(weedmaps)』の科学アドバイザー、アディ・レイ博士によると「率直にお答えすると、危険かどうか?はわかりません」とのことです。

しかし、EVALIの症例で使用されたビタミンEアセテートとMCTオイルには類似点があります。

「MCTオイル(ココナッツ由来)は、ビタミンEアセテートと同じくFDAの認可を受けている物質です。飲み込むのも、肌に塗るのも問題ありません。しかし、EVALIの発生以前には、吸入可能な物質としての研究は、ヒトでも動物でも行われていませんでした。FDAは、人間が吸い込むとは予測できませんでした」とライ博士は説明しました。

CBDベイプ(VAPE)を吸っている男性
▲ MCTオイルをたまに吸った場合、肺に害があるかどうかはわかりません(写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス)

レイ博士はMCTオイルのベイプ吸引を「超高温の調理用スプレーを肺に吹きかけるようなものです」と例えました。

すぐにダメージを受けないかもしれません。

しかし、EVALIは常習的なベイプ吸引が肺の病気につながることを示しました。

頻度が低い場合は、肺に害があるかどうかはわかりません。

CDCの調査によると、1日に5回以上ベイプペンを使用すると、肺に障害が発生するリスクが高くなることが明らかになっています。

大麻を安全に楽しむためには、他の大麻と同様、節度をもって使用しましょう。

他に避けた方がいい有害なベイプ用添加物は?

「最も安全なのは、添加物を一切使用しないことです」とレイ博士は言います。

「100%純粋な大麻(麻)オイルのみで、香料やテルペンなどの添加物を一切使用していないベイプペンを購入してください」

EVALIの突発的発生では、ほとんどの人が違法または安物のベイプペンやカートリッジを購入していました。

メーカーは、THCオイルと見た目が似ていて、少量のTHCオイルで効率よくベイプ液を製造できるという理由でビタミンEを添加していた可能性があります。

香料やテルペンだけでなく、ニコチンやプロピレングリコールを含むベイプにも注意してください。

添加物を避けるには、カートリッジが偽造されている可能性のある闇市場での買い物を控えるのも良いでしょう。

大麻を購入する際には、ライセンスを取得しているディスペンサリー(大麻販売店)で購入しましょう。

CBDベイプ

ライセンスを取得しているディスペンサリーならば、安全なベイプ商品を購入できます。

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ベイプを安全に購入するには?

ライセンスを取得しているディスペンサリーで買い物をする際も、商品について調べましょう。

ベイプのカートリッジへの成分記載を義務付けていない州もあります。

確実な情報を知るのは難しいかもしれません。

経験豊富なバドテンダー(大麻の販売員)でも知らないことがあります。

レイ博士は、ブランドのウェブサイトやパッケージをよく確認するようアドバイスしています。

少し試し買いしてみるのもいいでしょう。

「大麻100%を使い、無添加のブランドは、誇りを持ち、あえてアピールしています。こういった商品がおすすめです」とレイ博士は言います。

カリフォルニア州やコロラド州などの一部の州では、ベイプのMCTオイル使用を監視または非合法としています。

カリフォルニア州の大麻管理局(BCC)のロリ・エイジャックス主任は「無免許の大麻店で、不衛生で危険なベイプペンが蔓延しています。これは、ライセンス取得済みの小売店から、基準(試験や表示)を満たした大麻商品を購入することがいかに重要かを示しています」と述べています。

2019年12月、同局はロサンゼルスの無免許の大麻小売店から1万本以上の違法なベイプペンを押収しました。

カリフォルニア州では違法ではありませんが、押収された製品の大半にMCTオイルが未公表の成分として検出されました。

コロラド州の大麻執行部(MED)は、2021年1月1日より、ベイプ用添加物としてのMCTオイルを禁止しました。

その他、オハイオ州・ミシガン州・オレゴン州・ワシントン州でも禁止されました。

今後も続々と追加される予定です。

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MCTオイルのベイプに関する結論

MCTオイルを吸っても安全かどうかについては、今のところ十分な情報がありません。

多くの州では使用を禁止して、予防措置をとっています。

ベイプ商品を選ぶ際には、ライセンスを取得しているディスペンサリーで購入しましょう。

医師への相談もご検討ください。

<参考文献>
ウィードマップス(weedmaps)』アディ・レイ博士によるレビュー(2021年6月15日)
※当サイトでご紹介する商品は、医薬品ではありません。また、病気の診断、治療、予防を目的としたものでもありません。
※記事はアメリカでの法律、研究に基づいて作成されています。記載されている内容について日本国内での適法性や、記載されている内容の正確性は当社は保証しません。
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