【丸ごと解説】CBDクリームとは?

(当記事は、アメリカでの法律、研究に基づいて作成されています)

CBD(カンナビジオール)は、大麻(麻)に含まれる酩酊作用のないカンナビノイドです。

その効果を求める消費者は、CBDオイルだけでなく、CBDクリームなどのさまざまな塗るタイプのCBD商品を目にするでしょう。

実際、2018年のアメリカ農業法案で、ヘンプ(産業用大麻)由来のCBD商品が連邦レベルで合法化され、これらの商品が米国食品医薬品局の管轄下に置かれました。

以来、CBDクリームなどの塗るタイプのCBD商品が、健康関連市場に続々と登場しています。

多くの州で医療用マリファナが入手できない中、ヘンプ由来のCBD商品の登場で、多くの人々が合法的にCBDの効能の恩恵を受けられるようになりました。

この記事は「CBDクリームにはどんな効果があるのか?」「関節痛やその他の病気に効くのだろうか?」という方向けです。

CBDクリームやその他の塗るタイプのCBD商品について、どんな症状に効果があり、どのようなメリットがあるか?商品の選び方や使い方、そして自家製CBDクリームのつくり方をご紹介します。

CBDクリームを出しているところ
▲塗るタイプのCBD商品には、ローション・バーム・クリーム・経皮吸収パッチなどがあり、皮膚や筋肉深部に作用させることで症状を緩和します(写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス)

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CBDクリーム、バーム、ローション

CBDを配合した塗るタイプの商品には、ローション・バーム・クリームなどがあり、皮膚や、少し深い部分にある筋肉組織の痛みを緩和することができます。

CBDクリームはその名の通り、クリーム状の塗るタイプのCBD商品です。

一般的に、ほとんどの美容CBDクリームはオイルと水が半々の割合で構成されています。

大麻教育とコンサルティングを手がける『エミネント・コンサルティング』社の共同設立者、エマ・チェイスン氏は、以下のように説明します。

「CBDクリームは、植物性カンナビノイドであるCBDを配合した塗るタイプのクリームです。CBDクリームには〝CBDアイソレート〟〝CBDやその他のマイナーなカンナビノイドを含む蒸留物〟〝CBDやマイナーなカンナビノイド、およびテルペンを含むブロードスペクトラムオイル〟のいずれかが含まれています。体に塗ることで、痛みや炎症を抑えたり、皮膚疾患の管理に役立てることができます」。

クリーム・バーム・ローションなどのCBD商品の違いは、流動性や質感などの商品の物理的特徴にあります。

CBDを配合していない商品と同様に、消費者の好みによって選ばれます。

クリームは濃厚な質感なので、乾燥肌に適しているかもしれません。

一方、バームは水を使わず、油とワックスで作られています。

クリームはバームよりも吸収が早いので、筋肉痛にはクリーム状の商品の方がいいかもしれません。

CBDの経皮吸収パッチも、塗るタイプのCBD商品と見なす人もいるかもしれませんが、パッチの場合は、皮膚を超えて血流に乗せるための成分や技術があるので、ここでは紹介しません。

CBDクリーム
▲塗るタイプのCBD商品の使い方は、保湿用ローションを肌につけるのに似ています(写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス)

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CBDクリームは何に使われるの?

CBDクリームを皮膚に塗ると、皮膚表面だけでなく、皮膚の下にも効果をもたらす可能性があります。

皮膚に塗ったCBDは、真皮層と皮下組織の両方に浸透します。

人体には、食欲、気分、痛みや快感などを調節するエンド・カンナビノイド・システム(ECS)があります。

THC(テトラヒドロカンナビノール)やCBDなどのカンナビノイドは、皮膚・筋肉組織・神経などの細胞受容体に結合することで、体内のエンド・カンナビノイド・システムを活性化します。

CBDクリームが、慢性的な痛みや炎症に対してよく用いられるのは、カンナビノイドがエンド・カンナビノイド・システムと相互作用することによるものです。

チェイスン氏は「CBDのような植物性カンナビノイドが、痛みや炎症を調節する皮膚の受容体や酵素などと相互作用することを裏付ける研究があります。 実際のところ皮膚は非常に厚く、CBDクリームを塗ると皮膚に染み込みますが、血流には乗りません」と述べています。

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CBDクリームの使い方

一般的には、CBDを配合したクリームやその他の塗り薬の使い方は非常に簡単です。

痛みを緩和したい部位と、その周辺に塗るだけです。

他のローションやクリームと同様に、CBDクリームを傷口に使用しないでください。

塗るタイプのCBD商品の使い方は、保湿用ローションをつける方法と似ています。

しかし、適切な量のCBDを肌に塗ることは、そう単純ではありません。

期待する治療効果を得るのに十分な量のCBDが含まれるかどうか?判断するには、商品にCBDが何mg含まれているか確認することが重要です。

CBDの含有量が少ないCBDクリームは、高濃度のものに比べて効果が低くなります。

最初は低用量から始めて、治療効果が得られるまで、CBDクリームの量を徐々に増やしていきます。

ヘンプ由来のCBDを配合した塗り薬に、副作用の心配はまずありません。

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CBDクリームのメリット

塗るタイプのCBD商品の主な潜在的効果としては、痛みや炎症の軽減、皮膚のトラブルの鎮静化、傷の治癒の促進などが挙げられます。

 関節炎

Pain』誌に掲載された2017年の論文では、ラットの急性関節炎が局所的なCBD治療によって軽減されることがわかりました。

 炎症

Neurology』誌に掲載されたin vitro(試験管内)の実験で、CBDは皮膚のエンド・カンナビノイド・システム受容体に結合して、その反応を弱めることが示されました。エンド・カンナビノイド・システム受容体は、痛みの知覚や炎症を媒介します。

皮膚疾患

イタリアの学術誌『La Clinica Terapeutica』に掲載された2019年のヒトの研究によると、乾癬やアトピー性皮膚炎などの慢性的な皮膚疾患と、それらの皮膚疾患によって生じる傷跡に対し、CBDバームが安全で効果的な治療法であることが示されました。

がん性皮膚創傷(がんによる皮膚病変)

2017年に『Journal of Pain and Symptom Management』誌に掲載された症例報告では、がんによる皮膚病変を患う男性に対し、CBDとTHCを患部に塗ることで、傷の痛みや症状を効果的にコントロールできることが示されました。

CBDクリームを塗っている女性
▲乾癬やアトピー性皮膚炎などの慢性的な皮膚疾患と、それらによって生じる傷跡に対し、CBDバームが安全で効果的な治療法であることが示されました(写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス)

チェイスン氏は、「CBDを患部に塗ることで、痛みや炎症、ヒスタミン反応を調整できるという科学的根拠はたくさんあります。CBDは、皮膚の赤みを抑えたり、関節の痛みを和らげたり、治癒を早めたりすることが示されています」と述べています。

また、皮膚に存在する受容体やその他の因子と、CBDが相互作用することを裏付ける証拠はあるものの、もっと多くの医学研究が必要だと述べています。

これまでの研究のほとんどは、動物モデルを用いて行われていますが、チェイスン氏は「特にヒトでの生理的メカニズムを解明するために、より多くの研究が必要です」とうったえます。

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CBDクリームの選び方

チェイスン氏は、痛みや肌のトラブルに対して、適切なCBDクリームを選ぶ際には、リサーチが欠かせないと言います。

「すべてのCBD商品が同じようにつくられているわけではありません。したがって、商品が第三者機関のテストを受けていること、商品に十分な量のCBDが含まれていることを確認してください」。

CBDに対する規制がないため、消費者が高品質のCBD商品を購入するには、多少の手間が必要です。

2017年に『Journal of the American Medical Association』に掲載された研究では、31社の84種類のCBD商品をテストしたところ、CBDの含有量が正確に表示されていたのは31%に過ぎませんでした。

信用できるCBDメーカーの商品かどうかを確認する一つの方法は、第三者検査機関による分析証明書(COA)が添付された商品を購入することです。

CBDオイルの品質を保証するもう一つの方法は、CGMP(Current Good Manufacturing Practice:現行適正製造)ガイドラインに準拠した施設で製造された商品を見つけることです。

CGMPは、FDA(米国食品医薬品局)の定めた一定基準を満たす必要があります。

多くの専門家がフルスペクトラム商品を好むのは、大麻成分が、単独ではなく相互に機能することで「アントラージュ効果」とよばれる相乗効果が期待できるからです。

「一般的に、ブロードスペクトラムCBD入りの商品は、CBDアイソレートやディスティレートCBD(ヘンプを蒸留して抽出したCBD)を配合した商品よりも効果が高いです」とチェイスン氏は述べています。

CBDクリームの作り方

自分でCBD入りクリームを調合すると、CBDの使用量をより正確にコントロールすることができます。

たとえば、30mlのCBDオイルに1,500mgのCBDが入っている場合、オイル1mlあたり50mgのCBDが含まれます。

これを元に計算すると、つくりたい量に応じて、原料のクリームにCBDオイルをどれくらい混ぜれば良いかわかります。

CBDクリーム
▲CBDクリームは、ココナッツオイルやシアバター、お好みのCBDオイル、そして固さの調整用に蜜ろうを使って、自宅でつくることができます(写真:ジーナ・コールマン/ウィードマップス)

CBDオイルやCBDアイソレートと混ざり合う、適切な材料を見つけることも重要です。

ココナッツオイルやシアバターなどのキャリアオイルと、CBDティンクチャーやCBDアイソレートを混ぜることで、治癒効果のある自家製CBDクリームをつくることができます。

CBDクリームのレシピはいくつかありますが、ここでは、最も一般的な方法をご紹介します。

  • ココナッツオイルまたはシアバターを32~38℃で溶かします。
  • 好みの摂取量に合わせて、CBDオイルを適量加えます。
  • 別の鍋で、2オンス(約57g)の蜜ろうを溶かします。
  • 62~64℃で蜜ろうが溶け始めたら、CBDオイルを加えます。
  • 必要に応じて蜜ろうを追加しながら、好みの固さになるまでかき混ぜて加熱します。
  • 必要に応じてエッセンシャルオイルを加え、香りと粘度を調整します。
  • クリームが冷めた後、瓶などの蓋付き容器に保存します。
  • 完成したCBDクリームを、体の必要な部位に塗ります。

エンド・カンナビノイド・システムの反応は人によって異なるため、自分に合ったCBDクリームや、その他の塗るタイプのCBD商品を見つけるには、少し試行錯誤が必要かもしれません。

評判の良いメーカーから購入したり、自分でつくったりして、CBDの効果を体験してみてはいかがでしょうか。

<参考文献>
ウィードマップス(weedmaps)』レスリー・ニックスによるレビュー(2021年4月26日)
※当サイトでご紹介する商品は、医薬品ではありません。また、病気の診断、治療、予防を目的としたものでもありません。
※記事はアメリカでの法律、研究に基づいて作成されています。記載されている内容について日本国内での適法性や、記載されている内容の正確性は当社は保証しません。
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